ここでは今年最も輝いたソロミュージシャンに贈る。
優秀賞
桑田佳祐
清水翔太
寺尾沙穂
岡崎体育
NakamuraEmi
小沢健二
平井 堅
黒木渚
大賞
三浦大知
どうやら私には先見の明があるようだ。というと語弊があるので正しく言い直すと、世間がいいなと思うことは私もいいなと思う力がある。だから世間より早くその曲やアーティストに気付くことができれば「このアーティスト売れるよ!」と予言することができる。これは決して私に原石を探す能力があるわけではない。みんなが好きだという曲を私も好きになる共感力があるだけだ。三浦大知は不運としかいようのないアーティストだった。抜群のダンスクオリティを誇りながらも、なぜか世間とマッチせず跳ねることができなかった。知る人ぞ知る業界から認められたスゴイ人、でしかなかった彼は、今年めざましい活躍をした。それを予見したのは、去年リリースした曲辺りからだ。いままではいかにもなクオリティの高い音楽で、少しフックの少ない楽曲が多かった。しかし去年から楽曲が際立っておもしろくなっている。「Darkest Before Dawn」や「EXITE」など、今の日本の音楽にフィットした新しくてかっこいい楽曲を提供した三浦大知は、当然のことながらみるみるうちにテレビの露出度を増やし、年末にはMIYAVIともコラボし話題になった。”踊れるアーティスト”がキーワードになってもう何年たつだろうか。ようやく本物の力を持った彼が日の目を見ることになってとてもうれしく思う。
総評
ギター女子が流行り何組ものソロアーティストがデビューしたが、その結果は惨憺たるものだった。ブームの少し前にデビューしたmiwaはタイアップごりごりで生き残ることができたが、それすらできない女性陣は死滅した。タイアップがつかないギター女子は生き残れない。もしくは業界側に愛されるか。一人ゆえに事務所の力関係が露骨に出るのが難しいところだ。
一方で、ここ数年は男性のソロアーティストが頑張っている。星野源然り、岡崎体育や上述の三浦大知もそうだが、ソロは画がもたないという偏見を様々な形で払しょくし、テレビの露出を増やした。テレビ業界で音楽番組を作る人たちはどうやら随分とセンスが悪く察しも悪く世間の空気感も読み取ることのできないポンコツが集まっているらしく、音楽は場持ちしないと決めつけアーティストに芸人をぶち込む暴挙にでている。これほどがっかりすることもないが、近年登場している実力のあるソロアーティストたちのパフォーマンスで世間を湧かせ、少しでもいいからテレビ局のクソバカどもにその反応が届けばいいななんて思ったりする。