言わずと知れたエミネムの半自伝的映画、8 mile。
ラップの良さが分かってきたのはここ3年くらいなので、このタイミングで観たのは決して遅いとは思わない。ブラックとホワイト、貧困層と富裕層の根深い問題も鋭く指摘されている、けれど決して貧乏くさくなったり辛気臭くなったりしない、それはたぶん余計にキラキラさせないところにあると思う。
エミネム演じるB.ラビットも素朴な青年で嫌味がなかったのもこの映画の清々しさにつながっていると思う。
フリースタイルが日本でも流行ったのは2016年。「フリースタイルダンジョン」が10代の間に本気で浸透して、その辺の中学生が休み時間に「呂布カルマが好き!」「サイプレス上野?笑、ないない笑。」といった会話がナチュラルに繰り広げられていたときには腰を抜かした。
今では落ち着いてあまりラップの声も聞こえなくなったけれど、やっぱり私はフリースタイルにまだ馴染めていない。英語は英語で理解力と語彙力が乏しくて本気で楽しめていないし、日本語はディスがどうも幼稚に聞こえて仕方がないのだ。英語をそのまま翻訳したの?みたいな感想しか出てこないからきっとまだまだ勉強が足りないのだろう。もしくはよっぽど下手くそで海外の丸パクリなんだろう。
いずれにせよフリースタイルバトルになじめてない私でもこの映画のかっこよさは伝わるし、エミネムを十倍好きになれる作品だった。

オープニング
Mobb Deep – Shook Ones Part II

向上への通勤中のバスの中で
Eminem – 8 mile(sound track ver)

二回目のフリースタイルラップに向かう車内で
The Notorious B.I.G. – Juicy

ケンカして引き上げた後の店で
Montell Jordan – This Is How We Do It

Naughty by Nature – Feel Me Flow

喧嘩する直前の車内で
Ol’ Dirty Bastard – Shimmy Shimmy Ya

フューチャーとケンカした後の車内で
The Pharcyde – Runnin’

では作中に登場する言葉を。
クリスクロス・・・1990年代前半に活躍したアメリカ合衆国のティーンエイジ・ラップデュオで、クリス“マック・ダディ”ケリー(英: Chris “Mack Daddy” Kelly)とクリス“ダディ・マック”スミス(英: Chris “Daddy Mack” Smith)の2人である。彼らの代表曲である「ジャンプ」は、1992年に全米シングルチャートで8週間1位を記録した[1]。また、前後逆に服を着る彼らのファッションスタイルでも知られていた。

ラッセルシモンズ・・・地元クイーンズを中心にプロデュース活動を行い、1984年リック・ルービンと共にデフ・ジャム・レコードを設立。弟のジョセフが所属するRun-DMC、ビースティ・ボーイズ、LLクールJなどをトップスターに押し上げ、ラップ・ミュージックを中心とするヒップホップ文化を作り上げたと言われる。その後、CD、ビデオ・クリップの製作・販売のみならず、テレビ、映画業界にまで進出する巨大企業に成長。政治団体を通じてのロビイスト活動まで行うヒップホップ界を代表する実業家。またファッションブランド“ファット・ファーム”“ベイビー・ファット”の創始者としても知られる。2006年キモラ・リー・シモンズと離婚。

ヒューヘフナー・・・、アメリカの実業家で雑誌『PLAYBOY』の発刊者。愛称は「ヘフ」。

ヘルタースケルター・・・「慌てふためいて」(副詞)・「混乱している」(形容詞)・「螺旋状(らせんじょう)の滑り台」(名詞)などを意味する。

ヴァニラアイス・・・アメリカ合衆国のミュージシャン、MC。フロリダ州マイアミ・レイクス出身。

ウィリーネルソン・・・アメリカのシンガーソングライター、ギタリスト、俳優。「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第88位。2011年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第77位。