1969年のアメリカ。同性愛者は法律で病気とみなされ電気ショックの治療を与えることが決められた。集会もバーに行くことも禁じられ、雇用は禁じられた。主人公のダニーはゲイである事がばれて故郷を離れることになる。そこでであったゲイの仲間たちと、その闇、警察とギャングの賄賂。。。様々な厳しい現実を目の当たりにし、ダニーはその中へ身を投じていく。

「インデペンデンス・デイ」シリーズで知られるローランド・エメリッヒ監督が、1969年にニューヨークでの事件を発端に巻き起こった、同性愛者たちの権利運動「ストーンウォールの反乱」を、実話をもとに描いた人間ドラマ。69年当時「精神病」扱いされ、忌み嫌われていた同性愛者たちの憩いの場「ストーンウォール・イン」。ゲイであることが発覚し、両親や恋人にも見放され、故郷のインディアナ州を追われるように、ニューヨーク・グリニッジ・ビレッジのクリストファーストリートへとやってきたダニー。この街に暮らすレイはゲイのギャングを率い、美しさを武器に体を売って暮らしていた。レイに迎え入れられたダニーは、陽気にたくましく生きるゲイやレズビアン、ドラァグクイーンたち、政治活動家のトレバーとの日常に溶け込んでいくが……。主人公ダニー役を「戦火の馬」のジェレミー・アーバインが演じる。

主人公とその親友レイたち以外は基本的に実際にいた人たち。なので1969年アメリカが一体どんな社会だったのか垣間見ることができる。そういえば1969年といえばロックンロールとかラブアンドピースのヒッピー族の誕生とか、反ベトナム戦争運動の過熱化とか冷戦によるソ連との宇宙開発競争とか、そういう表面化される問題はよくよく耳にするけれど、でもこういったLGBTに対するアメリカの運動って、学校はもちろん、あんまり社会でも学ぶ機会ってなかったように思う。事実わたしはこんな運動知らなかった。日本より何十年も早くこういった人たちが立ち上がって運動していたことに驚く。
ゲイやレズの人たちにまつわる話は尽きない。事実私自身も、そして私の姉にもゲイにまつわるエピソードはたくさんある。だけれどそれをもう取り立てて何か言うべき様な事でもないんだろうなと感じている。そういったことは柔軟に受け入れられる。これは私たち平成生まれの特技でもあるように思う。さすがに私の子供の頃はまだLGBTなんて言葉も日本ではなかったし、ゲイやレズに対する偏見や差別的感情はずっとあったように思う。でもここ10年くらいで一気に変わった。おかまやオネエタレントが続々とテレビに進出してきた。昔はおすぎとピーコですら十分やばい印象だった。カルーセル麻紀やピーターは人の範疇を超えていると思っていた。でもはるな愛のような本格的に女装していたり、IVANやのようなそもそもの性別を問われないようなナチュラルな人も現れた。
まあこのあたりの考察は今度ゆっくりやりたいし、あまり急ぎ過ぎると間違った浅い考察になりがちなのでいったん止めておく。
とりあえず言いたいのは、めっちゃオネエ増えたよね。ってこと。そしてそれをいとも簡単に受け止められてるよね、私たち若年層は。
私の父親はやっぱりそのあたりに凄く敏感で、「お前たちは価値観を柔軟に変えられるからいいな。俺らの世代はもうだめだ。凝り固まっていて戸惑う事ばかりだ」と語っていたのを思い出す。
確かに。どうして当たり前のように当たり前として受け止められているのか、自分で不思議に思うことがある。それってやっぱり素晴らしいことなんだろうか。変わって何か失ったものもあるんじゃないか。寛容って不寛容だけしか消し去っていないのだろうか。とも思う。

また書こう。

この映画に出てくる固有名詞をいくつか。
ジュディガーランド・・・女優。けっこうキーワードとしてたびたび出てくるので覚えておいた方が意味がつながる。
 アメリカ合衆国の女優、歌手。1939年にミュージカル映画『オズの魔法使』で、大ブレイクする。1969年に睡眠薬の過剰服用により死亡した。

トルーマン・カポーティ・・・アメリカの小説家。23歳で初めての長編『遠い声 遠い部屋』を出版し、若き天才作家として注目を浴びた。その後は中編『ティファニーで朝食を』が映画化されヒットするなど、1作ごとに華やかな話題をふりまき映画にも出演し、ノーマン・メイラーとともに作家としては珍しくゴシップ欄の常連になるなど、公私の両面で話題を振りまいた。
1966年に発表した『冷血』では、実際に起きた一家殺人事件を題材にすることにより、ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り開いた。

ジョンウェイン・・・アメリカの代表的な俳優。『赤い河』『勇気ある追跡』など。

最後に音楽を。もちろん1969年の時の音楽ばかりです。

ダンスクラブで
Preenders – Just Be Yourself

レイがかけた曲
Shocking Blue – Venus

その次の曲
Gilcler Regina – Voce Nao Ia Mudar O Mundo

エンディング
The Staple Singers – I’ll Take You There

映画音楽はRob Simonsenという方。とても綺麗で奥行きのある音楽が印象的だったので、ぜひ覚えておきたいと思った。マネーボールやギフテッドなどの音楽も担当しているそう。
https://itunes.apple.com/jp/album/stonewall-original-motion-picture-soundtrack/1056375899

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