今月もアルバムをまとめました。アーテイスト名 – アルバム名の表記で「曲 構成 ノリ メロディ 中毒性 後味 表現力 好き」の各10点ずつ、計80点満点で暫定的に好みを数値化しています。
では国内の音楽からどうぞ。
MoritaSaki in the pool – This is a Portrait of MoritaSaki. -EP (5 2 4 3 5 4 3 4=30)
FOMARE – midori (3 5 7 5 3 3 3 3=32)
ベリーグッドマン – すごいかもしれん (5 5 6 6 3 3 3 4=35)
WEAVER – WEAVER (5 3 8 8 4 5 4 4=41)
花*花 – 5B2H – EP (5 2 4 6 8 6 6 6=43)
Lafuzin & BRIAN SHINSEKAI – ラブエナジーモチベーション (6 7 5 6 4 5 6 5=44)
Hilcrhyme – SELFISH (6 6 6 5 5 5 6 6=45)
Tokimeki Records – 透明なガール (5 5 6 6 6 5 6 7=46)
DRUGPAPA – kimochieeeeeeeeeeeeeeeeee (6 4 8 6 8 5 6 5=48)
Half Time Old – 身体と心と音楽について (6 6 7 6 6 6 6 6=49)
DEATHRO – 愛 FOR YOU (6 6 8 6 6 5 6 6=49)
Young Kee – Bad Memory (6 6 8 6 6 7 6 5=50)
高橋優 – ReLOVE & RePEACE (7 8 6 7 5 6 6 6=51)
あるゆえ – War of the Youth (7 7 7 7 6 6 5 6=51)
Tempalay – from JAPAN 3 (6 8 6 7 6 7 6 6=52)
ドレスコーズ – 戀愛大全 (7 8 6 6 8 6 6 6=53)
FIVE NEW OLD – Departure : My New Me (7 7 7 6 6 7 7 =54)
4s4ki – Killer in Neverland (6 7 8 6 6 8 7=54)
FAKY – F (8 7 8 7 6 6 6 7=55)
04 Limited Sazabys – Harvest (5 5 9 8 6 9 7 6=55)
Survive Said The Prophet – Hateful Failure (7 6 8 8 8 6 7 6=56)
ゆいにしお – tasty city (7 9 6 7 7 6 7 7=56)
LOVE PSYCHEDELICO – A revolution (7 7 7 7 7 7 8 8=58)
Ryu Matsumura – from here to there (8 9 7 7 8 7 7 7=60)
ODD Foot Works – Master Work (8 7 8 7 7 9 7 8=61)
MFS – style (8 7 9 6 8 7 9 8=62)
STUTS – Orbit (9 8 8 7 8 7 8 8=63)
岩田剛典 – The Chocolate Box (7 8 8 8 8 8 8 8=63)
Anly – QUATER (7 8 8 8 8 9 8 8=64)
藤井隆 – Music Restaurant Royal Host (9 9 8 7 8 7 7 9=64)
藤井隆の久しぶりのアルバムはより時代感が彼に追いついた印象を受けるくらいに時代の最先端を行っていて、回顧主義でもなければ次世代タイプでもない、いいバランスの音楽がつまっている。90年代にユーロビートで海外進出を図った鈴木杏樹のソロプロジェクトKAKKOを本人を引きずり出してNight Tempoといううってつけの天才をアレンジに迎え採録したり、ケンモチヒデフミといった今を彩るクリエイターにちょっと懐かしく日本ぽくも彼らしさを失わないポップスを歌い上げたりとその幅はどこまでも自由。
原由子 – 婦人の肖像(Portrait of a Lady) (9 9 7 9 9 7 7 8=65)
グスタフ・クリムトの同タイトルの作品からつけられたアルバムは、桑田佳祐のバックアップこそあれど、原由子としての色が限りなくどっしりと塗りたくられている。懐かしいサウンドの「スローハンドに抱かれて(Oh Love!!)」や不思議なサウンドかつ温かい気持ちになれる「千の扉〜Thousand Doors」など、ベストアルバムの様相をうかがわせるポップミュージックの煮凝りみたいな作品ができている。
warbear – Patch (9 9 8 9 8 10 8 9=68)
歌詞がいい。ずっと、最後まで、歌詞がいい。Galileo Galileiを復活させた尾崎雄貴のソロプロジェクトは、他のBBHFとは異なる温かみをもったアーティストだ。それを体現するような「気球だよ」は今年屈指の名作。
関口将史 – 此の呼吸 (8 10 7 8 10 8 10 8=69)
豪華な面々の演奏とともに関口の弦楽器が重厚かつのびやかに届く。アグレッシブな楽曲も、穏やかで一音一音が水面をなぞるような柔らかさを持つ楽曲ですら存在感はある。朗読あり、歌あり。でも通じてこの作品は関口の”音”で物語っていると言えるだろう。
続いて洋楽です。
Jean Dawson – CHAOS NOW* (5 5 6 5 4 5 5 4=39)
bbno$ – bag or die (5 5 5 6 4 6 4 5=40)
Alex G – God Save the Animals (4 5 5 4 6 4 6 6=40)
Pixes – Doggerel (4 4 6 5 6 6 6 4=41)
Lucrecia Dalt – ¡ay! (4 5 3 4 7 7 7 4=41)
Klein Zage – Feed the Dog (5 7 4 6 4 5 6 5=42)
Quavo & Takeoff – Only Built For Infinity Links (6 4 7 4 5 6 5 5=42)
Frankie Cosmos – Inner World Peace (6 6 5 5 5 7 5 5=44)
The Big Moon – Here Is Everything (5 7 7 6 5 6 6 5=47)
Red Hot Chili Peppers – Return of the Dream Canteen (7 4 7 6 6 6 8 6=50)
PVA – BLUSH (6 6 6 7 7 6 5 7=50)
Björk – Fossora (6 9 6 3 9 6 7 5=51)
Skullcrusher – Quiet the Room (7 6 6 8 6 6 7 7 =53)
Meghan Trainor – Takin’ it back (6 6 6 8 6 7 7 7=53)
LE SSERAFIM – ANTIFRAGILE – EP (8 3 9 7 7 6 6 8=54)
Bibio – BIB10 (7 7 6 7 9 6 8 6=56)
Soul Glo – Diaspora Problems (8 6 8 6 7 8 7 7=57)
The Smile – A Light for Attracting Attention (8 7 7 7 8 7 7 8=59)
Wild Pink – ILYSM (8 9 6 7 7 9 7 7=60)
starcrawler – She Said (8 6 9 7 7 9 7 7=60)
Kid Cudi – Entergalactic (7 8 8 8 9 7 8 8=63)
Tove Lo – Dirt Femme (8 10 8 7 7 8 7 8=63)
Charlie Puth – CHARLIE (8 7 9 9 7 8 7 8=63)
easy life – MAYBE IN ANOTHER LIFE… (9 8 7 8 8 8 7 8=63)
Carly Rae Jepsen – The Loneliest Time (9 8 8 8 8 8 8 9=66)
Rosalía – MOTOMAMI + (9 9 9 7 8 7 8 9=66)
Goo Goo Dolls – Chaos In Bloom (9 7 9 9 7 8 9 8=66)
Sam Gendel – blueblue (9 9 6 7 9 10 8 9=67)
Arctic Monkeys – The Car (8 10 7 7 9 9 10 8=68)
TAYLOR SWIFT – Midnights (9 9 8 8 8 8 8 10=68)
ちょっとまだ聞き込めていない。これから、何度も聞いて。そしてもうすでにメロディが最高。
Kendrick Lamar – Mr. Morale & The Big Steppers (9 10 8 7 8 9 10 8=69)
恐ろしいほどの情報量。どんなメッセージを伝えるのか、それが大きなトピックになるケンドリックだからこそ、今作のジャケットからもうかがえる家族に関するリリックは強く響く。
LOUIS COLE – Quality Over Opinion (9 9 10 8 10 8 10 9=73)
圧倒的な波で襲われていく感覚は、冒頭の早口言葉のような言葉の羅列で十分伝わるだろう。Sam Gendelらを迎え、4年ぶりとなったアルバムには情緒と情報が交互に入り混じっている。ジャズの中からジャズらしくない動きを。あえて流れを断ち切るようなぱきっとした音像とボーカルディレクション。癖になる一枚だ。
THE 1975 – Being Funny In a Foreign Language (10 10 9 9 9 9 9 10=75)
アルバムを出すたびに新しいモードを提示するバンド、The 1975。先行シングル「Happiness」からうかがえる多幸感と生っぽい質感。前作がよりダンスミュージックへと接近したのと対照的に、今回はよりクラシカルでざらっとした触感の楽曲を織り込む。90年代のアメリカのインディーシーンを汲んだような楽曲から、古き良きシンプルなUKサウンドを軽快にも鳴らす。ジャケットから感じる「music for the car」からの終焉は、偶然にもArctic Monkeysのアルバムタイトル「The car」とシンクロする。歌うことがより使命感として浮き彫りになる中で、あらゆるソーシャルメディアと距離を置き、伝えたいことを表現活動によりパッケージすることで、結果的にThe 1975の充実度は増し、個々のプレイヤーのサウンドにのびやかさが生まれているのではないだろうか。
以上で今年のベストアルバム対象作品の集計を締め切ります。今回はいつもより少ない11か月の中から選出するので、いつもよりじっくり時間をかけて選ぶことができそうです。
すでに今年の年間ベストページは開設しているのでぜひご覧ください。