このブログの特性上、あまりアーティストをほめないので、たまにファンから苦言を呈されることもある。

自分の性格上、あまりアーティストのことを良く言わないので、友達からアドバイスされることもある。

ライブ行ってみれば良さが分かると思う!

といった内容のことだ。

私はそのたび「は?????????」頭の中でぐるぐる?が回り続ける。そのうちトイレで?を血とともに吐き出して貧血でぶっ倒れてしまいそうなくらいに頭がくらくらする。なんだそれは。ひねり出した答えはそれか。勘弁してくれ。一体今まで何を聴いてたんだ君は。そんなことしか言えないならもっと音源聴き込んで私にプレゼンしてこい。

なんでそんなことまで言うのか、何に怒っているのか(怒ってはないけど)。それは

ライブがいいってそんなの当たり前だろボケえぇぇ!!!

てことです。順を追って説明すると、まず自分の中で、ライブってそんなに行けるものじゃないという価値観があります。これは個人の価値観です。この価値観の形成の過程は、

時間がない→金もない→なんでもいけるわけじゃない→貴重な時間で貴重な金使ってみるライブは絶対ハズレにしたくない

というものだ。
要するに、音源の時点で好きじゃないアーティストをなぜ貴様の形勢逆転の可能性のためにわざわざ貴重な時間と金を使って見に行かなければならないのか貴様は私に提案する前に考えたのか!?という気持ちになるのだ。

そりゃライブに行けばかっこよく見えるし音楽も素敵に聞こえるよ、普通は。たまにそうでない残念なバンドとかもいるけど。それは最低限クリアしなければならないハードルであってアドバンテージじゃない。生音で生身の人間が目の前で生歌うたって観客の歓声や盛り上がりにも手伝ってもらって音源以下だったら即解散すればいい。もしくはネットでひたすら音楽あげ続けるか音楽プロデューサーかコンポーサーの方が向いているのでそっちをめざした方がいい。要するにライブ行けばわかる論は別になんの強みでもないということだ。

ライブきてほしかったらまず音源で掴んでみろよってのが私の信条だ。

いやいや、生でしか感じられない感情や、生でしか活きてこないアーティストなんですよ、という人もいるかもしれない。分かりやすくいえば竹原ピストルみたいな。あ、竹原ピストルに魅力がないと思っているわけではない、あくまでわかりやすい例として。

たしかに、生の竹原ピストルと音源の竹原ピストルは同じではない。生で聞いたことないのに彼の事を全て知ったかのように「はいクソ―」と認定するのは違う気もするし、モヤモヤする気持ちも分かる。ただ、音源がクソだったら大体ライブもクソだ(ここでいうクソというのは個人の価値観に照らし合わせたクソであり客観的評価ではない)。

竹原ピストルは音源からもう既に良い。生の臨場感が音源からあふれ出てる。普段全く聞くことはないが、ふと耳にしたとき、テレビの音楽番組で歌っているのを見かけたとき、やはり手を止めて聴いてしまうのだ。音源だけでじゅうぶん惹きつける力が竹原ピストルにはある。
だったらライブもきっとすばらしいはずだ。ライブ行ってみなよ、という助言は実効性を増す。まあ行かないけど。

ライブに対する価値観がみんな同じだと思わないでほしい。私だってライブは大好きだけどそれぞれに事情があるのだから、とりあえずライブって、ビールじゃあるまいし軽々しく言わないでほしい。タダで連れてってくれるならいくらでも行くけど。

だから私にとって

ライブ行ってみれば良さが分かると思う!

は全く心に響かない「おススメワード」なのだ。