「ビフォア・ミッドナイト」のリチャード・リンクレイター監督が、ひとりの少年の6歳から18歳までの成長と家族の軌跡を、実際に12年をかけて撮影したドラマ。主人公の少年メイソンを演じるエラー・コルトレーンを筆頭に、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレーターの4人の俳優が、12年間同じ役を演じ続けて完成された。第87回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞ほか計6部門で候補に挙がり、アークエットが助演女優賞を受賞した。米テキサス州に住む6歳の少年メイソンは、キャリアアップのために大学に入学した母に伴われてヒューストンに転居し、その地で多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会や母の再婚、義父の暴力、初恋などを経験し、大人になっていくメイソンは、やがてアート写真家という将来の夢を見つけ、母親のもとを巣立つ。12年という歳月の中で、母は大学教員になり、ミュージシャンを目指していた父も就職し、再婚して新たな子が生まれるなど、家族にも変化が生まれていた。

高校生くらいの時に、この映画とおんなじこと(実際の年月をかけて映画にすること)を考えたことあるけど、やっぱり現実的じゃないことに気付いた。何年撮影してもキャリアに反映されないおろか、ギャラも入ってこないし、撮る側もしんどくなってくる。演者もモチベーションが続くとも限らないし、不測の事態が起きる可能性もある。だからかなりリスキーだし、そして後にも先にもこれほどの規模の映画ではもうないだろうと思う。こんな撮り方。ただ成功した時のメリットはハンパない。事実この映画はそのメリットを最大限享受してる。だからもうこれ以上の映画は作れないと思う。ロングスパンの映画の中でオンリーワンでナンバーワン。
懐かしいパソコンだ。アップルのパソコン。
映画って2時間しかないからその人の人生とか生い立ちや性格を全部描くことはできない。だから持ち物とか言動とかそういうので色々とこちらに想像を掻き立てさせる。簡単な例を挙げるると、たばこを吸うか吸わないか、バッドワードを使うか使わないか。それだけで大体わかる。
今回の映画で言うと、父親の性格はボウリングで「実力でなぎ倒せ、溝なしレーンなんか人生にはないぞ!」と言ったり、車にはシートベルトが無かったり、そういう小さなシーンをわざわざ入れているのは父親の性格を演出側が教えてくれている。映画の面白さってこおういうところにある。しかもこの映画は実際に12年かけて撮影したリアル成長期映画なので、めちゃめちゃ芸が細かい。というか本当に成長しているのだからリアリティが凄い。

気付き①
海外の子供の遊びっていいなあと思う。まあ土地があるからすごい牧歌的な遊びをする。私もカナダの片田舎で暮らしていたからよくわかる。トランポリンで遊んだり。ああいう遊びを子供たちにはさせたいなあ。という妄想。

気付き②
多分ちょっと自分より年下なんだけど、でもだいたい世代は合ってるから、とにかく懐かしい。アップルのでっかいパソコンはうちにもあったし、スターウォーズの話もハリーポッターの封切も、テレビゲームもなつかしい。20代後半から30代前半にささる映画だと思う。

最後に音楽を。有名なポップスが多いのでこれをきっかけに聞く音楽の幅を広げてくれれば。

オープニング(0:00~)
coldplay- Yellow

落書きシーン(2:50~)
the hives – Hate To Say Told You So

引っ越しのシーン(10:25)
Sheryl Crow – Soak Up The Sun

実父とラグビーごっこ(38:10~)
Old Crow Medicine Show – My Good Gal

新しい学校で新しい友達と(1:01:40~)
Vampire Weekend- One

男二人でキャンプいく途中で(1:07:47~)
Wilco – Hate It Here

3つ目の環境での学校送り迎えで(1:12:20)
Phoenix – 1901

アメフトの試合の後のパーティで(1:49:55~)
The Black Keys – She’s Long Gone

エミリーと車でデート(2:00:55~)
Arcade Fire – Suburban War

エミリーとのデートの帰り(2:09:15~)
yo la tengo – I’ll Be Around

一人で荒野を走らせているシーン(2:33:38~)
Family Of The Year – Hero

エンディング(2:40:00~)
Arcade Fire – Deep Blue

エンディング2(2:43:43~)
Tweedy – Summer Noon