○○で打線を組んでみた

○○で打線を組んでみた、という企画はネットでは昔からよくあって、わかる人はわかるであろう、なんjという2ちゃんねるの板の一つで盛り上がったネタです。元々はテレビの中居正広のブラックバラエティでやっていた企画が発祥だとかなんとか。

この「打線を組んでみた」ネタはありとあらゆるもので使用され、音楽・映画・ドラマ・俳優・食べ物・逸話・特定のお店、などなど様々。単なるリストではなく”打線”にすることで、その配置に忌が生まれる。野球に詳しくない人にその意味を説明すると、例えば1番に置くのは野球では一般的には俊足でヒットを多く打つ打者で、4番打者はホームランお多く打つ打者を置くので、この打線ネタでも、インパクトの強いものを4番に置くなど関連性の強さが特徴である。インパクトの強い物ばかりがそろうと「打線が強すぎる」や「恐怖の9番打者」なんてレスもついて盛り上がったりする。
なぜ自分がネットのノリを説明しているのかわからないし、恥ずかしいのだけれど、とりあえずそんなところである。

戸田奈津子の誤訳で打線組んだwwwwww

新国立競技場の問題点で打線組んだ

大阪のラーメン屋で打線組んだで

夏休みの宿題打線wwwwww

で、今回こんな質問が来た。

というわけで私も「oasisで打線組んだったwww」を実施してみようと思う。
ちなみに打線組んだことなんて野球以外でないし、oasisの楽曲を全部知っているわけでもないので、かなり大目に見てもらえると大変助かります。よろしくお願いします。

対象:oasisの楽曲の全て
フィルター:自分が知っている曲のみ
傾向:3番打者最強論者/バント軽視/守備重視/DH制

必要かどうかはわからないが一応条件と打線の傾向を書いておく。

1番 Rock’N’ Roll Star


多分アンケートとったら80%くらいの支持を得られると思う、Rock’N’ Roll Star一番説。事実ファーストアルバムの1曲目なので、似合うも何もないんだけれど、これだけ高らかにロックンロールスターを宣言されると誰も口をはさめない。やはりリーディングヒッター、切り込み隊長として適任といえるだろう。タイプで言えば岩鬼正美。ビッグマウスでけんかっ早くて、でも有言実行。そして一発の打てる俊足打者。それがRock’N’ Roll Star。

2番 The Shock of Lightning


後期作品の中でも特にお気に入りの、ちょっと原点回帰したような懐かしいサウンドと疾走感が特徴の一曲。Mステでも歌った一曲なので日本人としてもなじみ深い(?)。2番といえば小技のできる小兵というイメージが多いが、私にとって2番打者はバントなんかより打てる人が欲しい。そして足が速くてゲッツーのすくないフライ傾向の打者。左打ちはマスト。1番で出塁してもらったら確実にこいつは打つか打たないか。どちらかでよい。当てる技術とかいらない。中途半端に当てられても困る。

3番 Don’t Look Back In Anger

3番打者最強論者なので迷わずここは。もちろん名曲は他にもあるけれど、このサウンドの重厚感とスケールの大きさは、180cm105kgの西武・山川穂高のような存在。160mくらいとばしてほしい。歩いてホームインしてほしい。ファン全員が彼に期待をして涙を流し一喜一憂してほしい。この曲はもうすでにそうなっている。新しいナショナルアンセムになりつつあるこの曲は、アリアナグランデのライブ会場でのテロ事件でのリベンジライブでも歌われたし、オリンピックでもサッカーの試合でも歌われている。当時にそのような意味はなくても、その時々でDon’t Look Back In Angerは色々な意味を付与してきた。相手チームでも、腐った政治家でも、テロリストでも、愛していた人にでも。その一人一人の祈りや願い、時には憎しみすらDon’t Look Back In Angerは受け止めて洗い流してくれる。

4番 All Around The World

4番打者にはプレッシャーが伴う。いくら今の時代が2番打者最強説だろうと、3番打者最強説だろうと、選手たちはやはり4番には大きなプレッシャーを伴う。4番目の打者だから、といって4番を軽視する人もいるが、野球はテレビゲームではなく人間がやるスポーツだ。このメンタルの部分を解消しない限り明るい未来はない。ここはやはりそのプレッシャーに打ち勝てる逸材を。と考えた挙句この曲を据えた。9分超えの超大作、ギターの絡み、コーラスの美。リアムのこだまする歌声。それらは全ての酸いも甘いも経験してきたような、懐の大きさがある。

5番 Whatever

5番打者は重要である。なぜなら1回が三者凡退に終われば、2回に無死一塁で回ってくるかもしれない、2番打者と同じ役割をもつからだ。ただ、一発はなくてもいいと考えている。4番の後ろであり、長距離砲は並べるのは得策ではない。かといってここに俊足を置く意味もない。必要なのは確実性と臨機応変さ。ヤクルトで言うと青木、我がオリックスで言うなら…いなかった。
ならばここには汎用性の高さが魅力的なwhateverが最適だろう。CM、ドラマ、カバー、自由自在で使いやすい。そしていい曲なのでどの年代にもそれなりにヒットするし、oasisを知らない人でも口ずさめる知名度がある。これこそヒットメーカー。ただ足はあまり速くなさそう。ベテラン野手っぽい。

6番 She’s Electric


私は6番はあまり重視しない。それより7番の方が大切だと思うし、8番の方が意味合いとしては大きい。なのでここは若手の野手や育てたいプロスペクト、試してみたい選手を起用する。oasisで例えるなら打線にはどう考えても入る隙間はなさそうだけど入れてえなと思う楽曲が適任だと思う。それがShe’s Electricだ。2枚目アルバムに収録されている楽曲だが、リアムの低音も裏声も味わえて、oasisらしい牧歌的な雰囲気のあるサウンドが好きすぎる。カーンとなるアレもいい味がでている。自由に打たせようと思う。

7番 Wonderwall


私の人生の一曲でもある大大大名曲。ど定番で大傑作。この曲で何度も泣いたし何度も励まされた。これも誰に向けた歌かはコロコロ変わっていて、まあ歌詞なんてそんなもんだよね、自分で意味づけしていくものだよね、と感じさせられる。特にマイベストムービー「Mommy」での劇中歌の使い方は世界一で、oasisファンなら知っている方も多いと思うが、未見の方は煽り抜きで損しているので絶対に見た方がよい。
7番の意図としては、8番9番の打線の弱さを考慮して、確実性のあるアベレージヒッターではなく長打力のある打者を用意した。ちょっとオアシスの打線が強すぎて、普通に打てて守れて走れるレベルの選手になってしまうが、ドンルクよりかはアンセム感の弱く、一人で歌うのに向いているけれど、ドンルクがみんなの歌ならば、wonderwallは個人の歌、という意味合いで確実性の低さと長打力の高さを想定した打順となった。

8番 Let There Be Love

8番は9番が控えているので気楽に打ってほしい。ただ、君が出塁すれば高確率で1番にチャンスで回るという千載一遇のチャンスにもなりうるので、ある意味6番より打てる打者を据えている。美しいバラードは後半のイメージもピッタリ。ただ、みんながバラードでイメージするだろうあのシャンペーンは行っている意味の分からないシリメツレツサイコパスなのでスタメンからは外している。あれは代打かリリーフにしておいた方がよい。後で登場する。

9番 Slide Away

9番こそ送りバントも視野に入れた選手を。仮にチャンスで回ってきたとき、まちがってもつぶすことのない、足の速い選手。Slide Awayにそのような俊足要素は感じられないかもしれないが、それはBPMに騙されている。レジェンドクラスのファーストアルバムに埋もれながら、しっかりファンの中では定番になり、ぜんぜんあせない楽曲。まるでレッドスター赤星のようではないか。若くして引退したがゆえに「え?まだその年齢なの?現役できんじゃん!」といわれるのは毎年恒例で、この印象強さこそSLide Awayだ。

うん。自分でも何言ってるか分からん。次いこ次。

先発投手 I Hope, I Think, I Know

この清涼感。気持ちが良い。きっとポーカーフェイス。涌井や摂津のようなクールキャラだろう。タフネスなので7回までは計算できる。130球くらいまでは状況によっては投げさせてもいいと考えているので、この曲を先発投手にする。リアムの口元の動きまで容易に想像できてしまうくらいに模範的oasisイングリッシュ満載。テンションは高めだけど、暴発しない程度に高く保ったまま最後まで続いていく。

中継ぎ Songbird

非常に迷いどころではあるが、テンションの高い楽曲は控えた。あまり中継ぎがワクワクして出てこられも困るし。平常心で、ずばっと抑えてほしい。この曲の一定のトーンとリズム、ドラムレスな部分が中継ぎ適性を思い起こさせた。
候補としてはForce of Nature, Married With Children, Cast No Shadowなどがあった。

抑え Champagne Supernova

でました大本命。7分以上あるうえに、歌詞が意味不明だと海外のメディアからもイジられる代表曲のひとつ。でも楽曲自体はさもめちゃくちゃ良いこと歌ってるぜみたいな顔しているのがなおのことサイコパス。この奔放さと自己評価と世間のイメージの合致のしなさが、抑え投手そのもの。全盛期の武田久や現オリックスの増井にも通ずるこの根性。抑え投手は多少先発の勝ち消そうが気にしていては務まらない。いい意味でのふてぶてしさが必要になる。Champagne Supernovaにはその素質がある。

おわり

全体的にみてみると、どうしても代表曲ばかり並ぶのだが、それが打順組んでみたというネタの醍醐味なので仕方がないだろう。漏れた楽曲も多数あるが、決して二軍級というわけではなく、あくまで打順として考えたときの収まりの結果だと捉えていただけると幸いだ。結果、質問の答え、oasisで打順組むなら7番はどれですかに対する答えは「wonderwall」である。wonderwall最強。