岡田准一に惚れてしまう作品は数あれど、これこそが至高なのではないかと思ってしまうほどに、2時間ずっとかっこいい。

岡田准一が「関ヶ原」「燃えよ剣」に続き原田眞人監督と3度目のタッグを組んだクライムアクション。深町秋生の小説「ヘルドッグス 地獄の犬たち」を映画化した。愛する人が殺される事件を止められなかったことから闇に落ち、復讐のみに生きてきた元警官・兼高昭吾。その獰猛さから警察組織に目をつけられた兼高は、関東最大のヤクザ「東鞘会(とうしょうかい)」への潜入という危険なミッションを強要される。兼高の任務は、組織の若きトップ・十朱が持つ秘密ファイルを奪取すること。警察はデータ分析により、兼高との相性が98%という東鞘会のサイコパスなヤクザ・室岡秀喜に白羽の矢を立て、兼高と室岡が組織内でバディとなるよう仕向ける。かくしてコンビを組むことになった2人は、猛スピードで組織を上り詰めていく。兼高役を岡田、室岡役を坂口健太郎が演じるほか、松岡茉優、北村一輝、大竹しのぶ、MIYAVIらが顔をそろえる。

映画.comより

酒向芳の会話はまったく聞き取れる気配がなく、冒頭から心が折れかけるものの、なんとか何度か見返して背景を理解することができた。坂口健太郎の狂人ぶりは普段見ることのできない姿で、それもまたきゅんとする(序盤はかなり心配したが)。

アクションは素晴らしい、岡田准一と坂口健太郎のタッグは美しくかっこいい、ストーリーも良い。MIYAVIがいい感じになじんでなくて際立っている。北村一輝と松岡茉優の夫婦は不釣り合いでそれだからこそ不穏な空気感が出ている。

香港のアクション映画のようなタイトルと画、日本映画っぽい描写、その組み合わせが新鮮に映る。

原田眞人作品は今まで見たことがなかったが、ここまで男を美しく描くとは、と惹きこまれた。

ストーリーはそこまでハチャメチャではなく追いかけやすいのも見やすさの一つ(聞き取りづらさはピカイチだが)。

そこを無難退屈ととらえるかアクションに集中してみられる娯楽作品として捉えられるか。