ここでは、2016年12月~2017年11月までで最も素晴らしいと思われる作品に贈られる。

優秀賞

AKG TRIBUTE(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

PAUSE〜STRAIGHTENER Tribute Album〜(ストレイテナー)

COVERS THE CITY(BENI)

re:Action(スキマスイッチ)

オニカバー90’s(鬼龍院 翔)

大賞

加山雄三の新世界(Various Artist)

加山雄三の新世界

永遠の若大将、加山雄三の往年の名曲を新進気鋭のアーティストがリミックス。今人が絶頂のラッパー兼DJのPUNPEE、アイドルからはももいろクローバーZ、ほかにも水曜日のカンパネラなどクセの強いアーティストばかり。おかげでただのカバーアルバムではない、そうとう原曲で遊んだ個性的な作品になっている。もしかしたら、加山雄三なんて古い曲聴く気にもならないし耳にする機会もなかったって人も、これだけ今っぽくカオスにアレンジされてたら思わず聴きこんでしまうかもしれない。それくらいに大大大おススメです!!



総評
今年は奇しくも二組の同世代のロックバンドがトリビュートアルバムをリリースした。アジカンとストレイテナーだ。セールス、知名度共にアジカンの方が大きく上回るものの、二組とも日本のロックファンからは愛されてたバンドである。一方は「俺全く関与してねえよ」というスタンスで、もう一方は本人たちから依頼したりセルフカバーしたりと積極的に関与する、キャラにあったトリビュートアルバムとなっている。
カバーアルバムは大抵ファン向けでしかない。楽曲ファンにとってはあまり意味のあるものとは言えないだろう。批判を買うだけで、得のあることは少ない。
それでもカバーアルバムを出すのは「年一枚はリリースしないといけないという契約上」という意味だけでなく、名曲を歌い繋いでいく意味がある。若い世代からまたひとつ若い下の世代へ。その世代のインフルエンサーが歌うことで鮮やかに名曲がよみがえる。だからカバーは大切なのだ。懐古主義といわれても、それを使命とするアーティストはいてもいい。





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