今年最も素晴らしいと感じた企画を表彰する。

優秀賞

NIAGARA TRIANGLE vol.2 40th Anniversary Edition

RED KIMONO PROJECT – 叙情歌 JOJOUKA

松任谷由実 with 荒井由実 – Call me back

木梨憲武 – 木梨ミュージック コネクション最終章 ~御年60周年記念盤~

SPY – あなたを狙い撃ち♡

上原ひろみ & 平井真美子 – となりのチカラ (オリジナル・サウンドトラック)

Various Artists – All Night Carnival

大賞

KAKKO (Anju Suzuki) and TAKASHI – We Should be Dancing

藤井隆は不思議な人物だ。ずっと歌ってこなかった人、あるいは歌うことからしばらく遠ざかっていた人を簡単に歌わせてしまうからだ。かつて鈴木京香をプロデュースしたり、椿鬼奴をフィーチャーしたりとその嗅覚はものすごいのだが、今回は1990年に世界デビューも果たしていた鈴木杏樹のKAKKO名義を復活させてしまった。そしてその当時の曲を今流行のNight Tempoを起用し、アレンジを施し、ただのセルフカバーではなく、2022年の最新モードへと引き上げた。この匙加減とセンスには脱帽するほかない。見事な抜擢だったと思う。

総評

大ベテランの躍進が目立った本賞の魅力は、単純な音楽的な好奇心だけでなく、そのビジュアルインパクトやユニークさも含まれていることだ。様々な思惑が交錯する中で、あっと驚かせてやろうという魂胆は、ある意味でなによりも強い起爆剤になる。そしてそれは音楽を結果的にカラフルに彩っているのだ。





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