4月に聞いたアルバムを暫定的に「曲 構成 ノリ メロディ 中毒性 後味 表現力 好き」の各10点計80点満点で評価してみました。ちょこっとレビューも書いているので併せて読んでいただけると幸いです。ではどうぞ。
Tani Yuuki – 多面態 (4 6 6 6 3 3 1 2=31)
UNISON SQUARE GARDEN – Ninth Peel (7 3 8 8 7 5 5 4=47)
Subway Daydream – RIDE (5 5 7 7 6 9 5 6=50)
PAS TASTA – GOOD POP (7 8 7 6 8 6 6 6=54)
加藤ミリヤ – BLONDE16 (8 7 9 8 7 9 7 8=55)
クラムボン – 添春編 (5 8 8 6 6 9 7 6=55)
日食なつこ – はなよど (6 6 6 8 8 8 7 6=55)
betcover!! – 卵 (7 8 5 6 8 8 8 6=56)
凛として時雨 – last aurorally (5 7 9 6 7 8 8 6=56)
東儀秀樹 – NEO TOGISM (8 5 6 6 9 7 10 8=59)
新しい学校のリーダーズ – 一時帰国 (7 10 9 8 9 6 6 6=61)
Homecomings – New Neighbors (8 8 6 8 7 9 9 8=63)
「i care」や「Shadow Boxer」、「光の庭と魚の夢」といった既発曲からすでに名アルバムであることは私のなかでは確定していたのだが、本アルバム一曲目の「ラプス」で、その見立てすら甘かったことを思い知らされる。「まがりくねった冒険の跡/即席の居場所と秘密の部屋に続くはずさ」(ラプス)、「ああぼくらはたまたまうつくしい」(US/アス)、「あいまいな未来を少し照らしただけ/簡単な安心を食べるように/そっと耳にふれてこれまでのこと教えあえたら」(euphoria/ユーフォリア)のような
MON/KU – MOMOKO blooms in 1.26D (9 9 7 6 9 8 9 8=63)
不躾なほどに音が重なり、空間の隅から隅へと広がっていく。それでいて理路整然として、妙な落ち着きすら感じる。こちらばかりが動揺を誘われているのに対し、MON/KU自身はいたってエレクトロだ。映画音楽のような、あるいはビョークのような楽曲的な冷たさを随所に感じるサウンドスケープは一途に私に質を問いかけている気がする。
空間現代 – Tracks (8 10 7 5 9 8 9 7=63)
徹頭徹尾複雑で、その上のトランス状態を構築している。早急なバスドラムに合わせるようにギターが重なって、そのまま複雑怪奇なまま終わっていく「Burst Policy」を聴くだけでこのアルバムに向き合う姿勢は作られる。リズムに慣れてきたと思ったら崩され、また対応し始めたらあっさりと覆される。裏切られなおしがみつく依存関係は人間同士では非常に不健全ではあるが、空間現代になら本望だと思える。
揺らぎ – Here I Stand (8 9 7 7 9 9 7 8=64)
シューゲイズバンドは専門的に掘り下げたことはないけれどかっこいいなと思うバンドもいくつかいるなかで、揺らぎの轟音は他とは違うきらめきがある。そのきらめきは明らかに静を意識したものだ。静にこらえられなくなることが多い中で、揺らぎはそれに耐えうるだけの価値がある。だから「Lost Sight Of You」から「The More I Feel」への移り変わりに気持ちよさと充実感を覚えずにはいられない。まるで何重にもゴムバンドで手首を縛り付けた後に開放したときの血の巡りを耳で味わうように、その後の「Because」のエモポップロックみたいな泣きの軽快さもSufjan Stevensのような静謐なギターで始まる「Jason」も、ひとつの揺らぎの正体である。シューゲイズバンドは意外とシューゲイズバンドにとらわれたくないと語る。それはシューゲイズが音楽表現の形式ではなくラべリングでしかないからだろうか、いずれにせよUKロックやインディロック、そしてシューゲイズといった包括的なジャンルを丁寧に織りなそうとする姿勢は、私好みと言って差し支えないだろう。
海外の作品です。
Biig Piig – Bubblegum (5 5 6 6 4 6 4 5=41)
JAWNY – It’s Never Fair, Always True (6 5 6 6 7 5 7 7=49)
BamBam – Sour & Sweet (7 5 8 6 6 6 6 6=50)
Gretel Hänlyn – Head of the Love Club (7 6 6 8 6 5 7 6=51)
Uh Huh – Uh Huh (6 6 6 7 7 7 7 7=53)
Metallica – 72 seasons (6 5 9 6 6 7 7 7=53)
The Raytons – What’s Rock and Roll? (6 6 8 6 8 6 8=54)
Ryan Beatty – Calico (7 7 7 6 6 7 8 7=55)
King Isis – im fine, thx 4 asking (8 5 7 7 7 8 7 7=56)
Everything but the girl – Fuse (7 6 7 7 8 7 7 7=56)
Tagua Tagua – Tanto (7 7 7 8 6 8 6 8=56)
Story Of The Year – Tear Me to Pieces (7 9 9 8 6 6 6 6=57)
Benny Sings – Young Hearts (8 8 7 6 6 8 7 7=57)
Bishop Briggs – CHAMPION (8 8 6 7 7 8 8 8=60)
Detalji – Truly (9 8 9 7 6 7 7 8=61)
Daniel Ceasar – NEVER ENOUGH (8 7 8 7 8 8 8 8=62)
Yaeji – With A Hammer (8 9 7 7 8 7 8 8=62)
IVE – I’ve IVE (8 7 9 7 9 8 8 7=63)
SG Lewis – AudioLust & HigherLove (9 8 7 8 10 8 8 8=66)