本来であれば上半期に上映されるはずだったWAVES、コロナの影響で延期になり、7月上映に。

音楽ファンならだれしもワクワクして待ち望んでいたに違いないと勝手にタカをくくっているが、その内容については賛否両論だ。

「イット・カムズ・アット・ナイト」のトレイ・エドワード・シュルツが監督・脚本を手がけた青春ドラマ。ある夜を境に幸せな日常を失った兄妹の姿を通し、青春の挫折、恋愛、親子問題、家族の絆といった普遍的なテーマを描く。フロリダで暮らす高校生タイラーは、成績優秀でレスリング部のスター選手、さらに美しい恋人もいる。厳格な父との間に距離を感じながらも、何不自由のない毎日を送っていた。しかし肩の負傷により大切な試合への出場を禁じられ、そこへ追い打ちをかけるように恋人の妊娠が判明。人生の歯車が狂い始めた彼は自分を見失い、やがて決定的な悲劇が起こる。1年後、心を閉ざした妹エミリーの前に、すべての事情を知りながらも彼女に好意を寄せるルークが現れる。主人公タイラーを「イット・カムズ・アット・ナイト」のケルビン・ハリソン・Jr.、ルークを「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のルーカス・ヘッジズがそれぞれ演じる。

映画.comより

作品なんて賛否あって当然で、全く問題ないのだが、私にとってはどちらともいえない内容だった。
ているかは明確でとても観客に優しい映画だったと思う。と同時に、音楽の使い方に全部理解が及ぶかというと、英語がネイティブ言語でない上に全曲知っているわけでもないので、意図は全てはつかめなったと正直に告白する。

この映画は「プレイリストムービー」と銘打っている通り、音楽が先行してアイデアとして作られた映画で、それゆえ映画自体の完成度に疑問を呈する人もいる。
私にとっては、おもしろかったけど、名作と呼べるほどにのめりこめたかといわれると、そうでもなかったのが事実だ。
ただ、意図せず、この時期に見たのが結果としてすごく効果的だった。音楽を大音量で聞く機会を奪われてしまった中で、映画館という空間で大音量でRadioheadやらFrank Ocean、Kanye Westを聴けることのすばらしさ、気持ちよさを存分に堪能した。
それだけで十分に素晴らしいのだ。よくぞこの映画を上映してくれたと拍手を送りたい。

やっぱりなんといってもラストのRadioheadの「True Love Waits」は最高ですよ。是非皆さんも。