Netflixのドラマ、クイーンズ・ギャンビットで一躍俳優として脚光を浴びたアニヤ・テイラー=ジョイ主演の映画。

レイフ・ファインズ、アニヤ・テイラー=ジョイ、ニコラス・ホルトの共演で、孤島にある高級レストランに隠された秘密が明らかになっていく様を描いたサスペンス。HBOのドラマシリーズ「メディア王 華麗なる一族」で注目されたマーク・マイロッド監督がメガホンをとり、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」「ドント・ルック・アップ」のアダム・マッケイがプロデューサーを務めた。有名シェフのジュリアン・スローヴィクが極上の料理をふるまい、なかなか予約が取れないことで知られる孤島のレストランにやってきたカップルのマーゴとタイラー。目にも舌にも麗しい料理の数々にタイラーは感動しきりだったが、マーゴはふとしたことから違和感を覚え、それをきっかけに次第にレストランは不穏な空気に包まれていく。レストランのメニューのひとつひとつには想定外のサプライズが添えられていたが、その裏に隠された秘密や、ミステリアスなスローヴィクの正体が徐々に明らかになっていく。「クイーンズ・ギャンビット」「ラストナイト・イン・ソーホー」のアニヤ・テイラー=ジョイと、「マッド・マックス 怒りのデスロード」「女王陛下のお気に入り」のニコラス・ホルトがカップルを演じ、謎に包まれた名シェフのスローヴィクを、「グランド・ブダペスト・ホテル」「キングスマン ファースト・エージェント」のレイフ・ファインズが演じた。

映画.comより

不穏な孤島のレストランでふるまわれる絶品コース料理が普通なはずもなく、不穏なまま、そしてマー後のパートナーのタイラーの不気味さが明らかにこの映画の展開を予測させ、ひとつのことをきっかけに一気にドラマは展開がすすむ。なにより名優レイフ・ファインズの気持ち悪すぎる演技に本気でドン引きし、おいおいまじかよ…な連続である。

予告編から猶予を与えられて逃げ惑う客たちや羽交い絞めされる老人、羽をつけられた男性が池に沈んでいくさま、とやばめ満載なのだが、もちろんそれはみせかけではない。

ただ、この映画が単なるバトロワとかソウみたいな残忍な快楽ゲームというわけではないのが者がt理に深みを与えている。彼らが呼ばれた理由にしかり、主人公のマーゴと料理長スローヴィクの対峙など、みどころは他にも多い。社会的な構造や評論家とアーティストの関係性など、いろんな問題を内包しながら、それをこのコース料理であらわそうとしているからだ。

監督のマークマイロッドは今作が久しぶりの長編映画の監督らしいが、イギリスの超敏腕テレビプロデューサー/監督らしく、このエンターテインメントを完璧に仕上げている。

とりあえずなんでこの客たちはシェフの恨みをかっているのか、見終わってからよく考えてみるといまいちわかっていなかったり、スピーディな展開とビジュアルの強さで肝心のストーリーの深部まで自分がおいついていなかったのは認められる。