不気味な笑顔がつなぐ死の連鎖を描き、新人監督による低予算作品ながらアメリカでスマッシュヒットを記録したホラー映画。パーカー・フィンが長編初監督・脚本を手がけ、2020年に自身が制作した短編「ローラは眠れない」を長編映画化した。精神科医のローズは、数日前に教授の自殺を目撃した学生ローラのカウンセリングをする。ひどくおびえた様子のローラは突然錯乱し、ローズに向かって笑顔を浮かべたまま自らの首をかき切って絶命してしまう。それ以来、ローズの周囲では人々が謎の笑顔を浮かべて豹変するなど不可解な出来事が続き、彼女は精神的に追い詰められていく。ケビン・ベーコンの娘で「チャーリー・セズ マンソンの女たち」などに出演するソシー・ベーコンが主演を務め、「インデペンデンス・デイ リサージェンス」のジェシー・アッシャー、2010年版「エルム街の悪夢」のカイル・ガルナー、「オール・チアリーダーズ・ダイ」のケイトリン・ステイシーが共演。

映画.comより

森七菜がかわいらしく歌う「スマイル」でも、radioheadのトムヨークが立ち上げた新しいバンドThe Smileでもない。このスマイルはもっと狂気じみて、もっと絶望的だった。

あまりホラーをみない私でも、この映画は程よく怖くほどよく楽しい。もちろん、映画館なんかで観なくてよかったと心底思っているが、家で明かりをつけてみる分には十分楽しい。ジャンプスケア系なのでびっくりすることも多々あるが、ストーリーとしては謎解き系かつ呪い系なので、後半の加速度はシンプルにわくわくする。

主人公のローズは優しいけれど自分が精神科であるために自己セラピーというか自己診断をしてしまう。そしてたくさんの精神錯乱を見てきた人が、自分がそう周りから思われている状況の辛さは計り知れない。姉には絶縁されるしフィアンセには気持ち悪がられるし。孤立を深めるばかり。ただ唯一味方になってくれる人もいて、そこがこの映画の救いでもあり、また絶望の入り口だったりもする。

結局のところは、、、と書きたいところだがぐっとこらえるとして、エンドロールで流れるあの楽曲もまた不気味で。。これ、目撃者が一人じゃなかったらどうなるんだろうなんて疑問も抱きながら、「ローーーーーズ!!!」って絶叫されるところに何度もビビりながら全力完走。またホラー観たいって思わせてくれた。