サマソニ1日目

4年連続7回目の参加。今年は去年に続き全日程に参加。しかも今年は3日間開催ということで、人生初の3日フェス。しんどいのは百も承知で参加。

乗るしかないでしょこのビッグウェーブに。

まずは毎年恒例、今後のための交通情報。

8時10分にシャトルバス当日券売り場に並ぶ。この時すでに300人ほど列をなしていた。今年はコスモスクエア駅。

しかし今年は昨日の台風の影響で準備が大幅に遅れ、機材の搬入などのせいでシャトルバスが機能せず。大幅な遅れとなる。

ツイッターでもかなりの”被害”報告があった。まぁ仕方がないから諦めろよと思わなくもないが、文句を言いたくなるのも分からなくもない。

個人的には早く行ったおかげか、そこまで待った印象はない。9時ちょうどくらいにバスに乗り込みしばらく出発を見合わせてから、9時15分に出発。15分ほどかけて9時半に会場到着。出発してからはすんなりと行けた。

しかしこの車内、私の席の隣だけ空席で、「あの、もう一人入れますけど」ってスタッフに言おうとしたけどカバンを置いてゆったり座れるメリットがよぎってしまって黙ったままだった。ごめんなさい。

ついたのはいいが、当日シャトルバスが到着した場所は草も生えた土の駐車場で。足場がとにかく汚かった。しょうがない。しかし泥臭いし歩きにくい。一苦労したあと、ようやく会場に着くと、





なんだこの行列


グッズ買おうと思って来たが、ありえないほどの長蛇の列。去年のこの時間ならまだ200〜300人くらいだったのに、今年はもう2000人は超えてるでしょってレベル。ソニックステージをぐるっと囲んで何重にも折り返した行列が目の前に広がっている。ありえない。ありえない。




ありえない。


そうか、今年はチケット完売ってのもあるけどradwimps、10-FEET、ヤバイTシャツ屋さん、04 limited sazabys、Man With A Missionなど、邦楽勢が豊富で、しかもそういった邦ロックファンの人たちはグッズ欲が強い。そのことを忘れていた。

彼らは何時間でも並ぶ。何があってもラババンを買うのだ。



なめてた。



完全に誤算だった自分は早々とグッズを諦める。

10時10分、クロークに並ぶ。まだこの方がマシだ。1035分にはクロークに荷物を預け、とりあえず一杯。

 


去年に引き続き一人で参加。

しかし今年は一味違った。ツイッターから声を変えてもらっていろんな人とお会いすることができたのだ。おかげで一人で過ごさずに済んだ。まずこの場を借りて感謝申し上げます。優しくしてくれてありがとうございます。



悲報、続々

しかし今日のフェスも一味違った。

台風の影響で設営が押しに押して、なんと未だに入場すらできない状態。台風で壊れたとかそんなわけではないが、昨日の設営準備を全て延期したのでそのしわ寄せが来ている。

ギリギリまでなんとかセッティングしようと頑張ってくれているスタッフには感謝しかない。ということで朝から続々と「出演時間がなくなったので出演キャンセルします」のアナウンスが流れてくる。朝一発目にヤバTとThe Interruptersとナオトインティライミが。
さらに10-FEET、04 limited sazabys、Zebrahead、Tash Sultanaとキャンセルが決まっていく。

まさに地獄絵図。


筆者のホンネ

自分は邦楽アーティストをそこまで聞くつもりもなかったのでTash Sultanaくらいしか被害はなかったが、このまま全部潰れたらどうしよって気持ちはあった。あれは怖かった。BMTHもレッチリもなくなったら??そんなことが頭によぎる。

Survive Said The Prophet 11:00〜

アクトの話に入る。まずトップバッターを飾ったのは今イケイケのラウド系バンド、Survive Said The Prophet。このMassiveステージしか音が鳴ってない絶望的な状況で、むしろこれは大大大チャンスなのでは?と個人的に思う。これしか見るものがなくてしょーがなく人だっているはずなので、ここで一世一代のパフォーマンスを見せたら確実に今後の広まり方に影響してくる。

 

 

ここで本気出さなきゃいつ出すよ、と思ってたら案の定とんでもない演奏を始めた。最初こそ緊張なのかあっため不足なのかシラーっとしてた空気が徐々に熱を帯びていって20分も経ったらステージの外の人たちまで頭振り始めた。ヤバT無くなって落ち込んでるであろう人達にもきっと届いたに違いない。それがお前らの本気か?とまだ疑り深い自分であったが、それにしても良かった。売れてほしい。

もうすこしメロが売れやすい、立ったものであれば文句なしに売れる。実力は十分にあった。(MCはもう少し練ってほしい気もする)

 

出会い

しかしその後は何もなく。

途方にくれてると、ツイッターで「一緒に乾杯しましょ」とのお誘いが。

駆けつけて、乾杯。

一緒にコンビニへ行きおにぎりやウオッカなどの調達をすませ、グッズに並んでる彼女の友達のところへ。

そこには彼女の友達の女性とたまたま後ろにいて仲良くなった韓国人男性がいた。どうせ進みもしないグッズ列なのでおしゃべりして時間を潰す。

一応通訳担当になったのだが自分も随分ひどい英語話すもんだと情けなくなる。しかし韓国人の彼が異常に優しく、めちゃくちゃちゃんと聞いてくれたし日本語を話そうとしてくれた。通訳担当の自分なんかより英単語だけで乗り切るとなりの女性の方がよっぽど伝わってた。言語とはこうあるべきだよなとしみじみ。

 

途中でその男性と二人でコンビニへ。音楽の話、政治の話にもなった。こんな修羅場だからこそ自分の口からちゃんと伝えたいこと、伝えた。自分はいつだって韓国のカルチャーを愛してるということ。お互い納得のいかないこともあるに決まってるけど個人と個人の交流は絶やしてはいけないということ。

彼も、「大阪の人はみんな親切。あなたも彼女達もみんな優しい。素敵な国です」って言ってくれた。レッチリが見たかったらしいけど、見れたかな?

 

その後列に帰るとまた新しい人と喋ってる。いやいや本物のコミュ力オバケに久々に出会ってしまった。山口から来たというその男性たちと仲良くおしゃべりしている。いつの間にか周りにコミュニティができている。普段接することがないような人たちなので新鮮で楽しい。そして死ぬほど羨ましい。

今度はTash Sultanaを見るためにOcean Stageへ。
しかし全く準備は整ったとは言えず、これは中止だなとあきらめて再びステージを後にする。

 

しばらく休憩して、時刻は16時。まだまともに誰も見てない。ツイッターで流れてきた名言「サマソニ大阪民は14000円払って日光浴をしてる」がいやに胸に刺さる。ひたすらにあっちぃ。それだけだ。

 

Foalsサイン会

しかし一つ、自分には楽しみがある。それはFoalsのサイン会だ。アルバム「Everything Not Saved Will Be Lost – Part 1」を購入し、サイン券を獲得した自分はさっそくその列に並ぶ。そこで仲良くなったFoals仲間の女性、なんてFoalsのメンバーと話したんだろうか。気になる。。

そして自分の番、ヤニスには「自分の理想の男性です」と愛の告白(たとえゲイと思われても別に問題ないし)。ほかのエドウィンやジャック、ジミーにも握手とサインと一言会話ができた。ジミーの優しい笑顔が素敵すぎて、あー友達になりてーーとしか思わない。笑顔が…愛おしすぎる……。


結局自分の名前まで入れてもらって大満足。ライブが俄然楽しみになってきた。


Machine Gun Kelly

奇跡が起きる。なんと16時30分からMountain Stageが再開するというのだ。感謝しかない。スタッフの方々の努力に感謝しかない。よくぞ、よくぞMachine Gun Kellyに間に合わせた!!!
これでなんの文句もない!!思いっきり楽しむぞ。

後方で彼のライブをゆっくり見る。ギターとラップの掛け合わせは斬新でなくても新鮮に映る。

ラップって日本人にはとっつきにくいところだし、確かに自分も好きな方ではあるけどやっぱりトラップヒップホップばかり聴いてると感覚が変になって何がいいのかわからなくなることもあるけど、彼ならメロがしっかりあって生楽器の音もあったりするのでかなり聴きやすい。
最近はポストマローンのようなロックとラップの融合も当たり前になってきたし、なにもおかしくない組み合わせ。パンクっぽい楽曲もあって、その名の通りマシンガンのようにバシバシとラップをかましていくスタイルはロックそのもの。
見ている客もヒップホップというよりはひとつのロックを聴いているようなノリ方。

これからもっともっとビッグになりそうな、この時期にギリギリ呼べたサマソニのセンスが光る選出だなと感じた。

そしてBring Me The Horizonへ。


Bring Me The Horizon

彼らのTシャツまで着てきた自分だが、正直マニアとかファンとか語れるほど彼らを知っているわけではない。もちろんアルバムは一通り聴いてるけど、別に懐かしい思い出もないし昔はむしろあのジャンルは避けがちだった。でも昔からボーカルのルックスが好きだった。女みたいなこというが、カッコよくて好きだった。音楽の良さがそれほどわかってなくてもMVを見返していた。それが高じて今作のアルバムでドンピシャにハマった自分はすぐにBMTHに馴染むことができた。

始まったらもう彼らのステージは屈強な男たちの戦場。私はすごすごと下がる事しかできない。

ただただ彼らを見守るのだ。サークルができると合図とともにその周りをぐるぐる回りはじめる男たち。中にはそこに混じる女も。見れば見るほど主張の強そうな人たちだ。仲良くできる気がしない。いい人なんだろうけどこっちが臆してしまう。回りきったら今度は突進。要するにサークルモッシュだ。こうなったらもう止められない。二次被害を避けるために適切な距離を開ける。

エスカレートした彼らはおチ●ポを放り出したり、お乳をモミモミしだしたりもう意味不明。決してこの場面を初めて見たわけではないが、やはり何度見ても慣れない。ひょえーって声しか出ない。混ざりたいとは…思わないな笑

しかしBMTHは抜群のパフォーマンスだ。このステージは少し小さいのでは?と思うくらいに熱があった。バックの映像もMVとリンクしたりその世界観そのままで、どこかブディズムな要素も感じつつ、奇天烈な映像がさらにこのカオス感を増幅させている。

後半は合唱もできるしライブ定番曲もあるしで大盛り上がり。

私はラスト15分で立ち去るつもりがズルズルといてしまって結局ラスト「Throne」のイントロだけ聴いて移動することに。今考えるとむしろこの曲が一番好きなくらいなのになぜあれで移動してしまったのかわからない。とはいえ結局そのおかげでFoalsにギリギリ間に合ったのだからオッケーなのだが。

セトリ

MANTRA
The House Of Wolves
medicine
wonderful life
Shadow Moses
Happy Song
mother tongue
suger honey ice & tea
Drown
Throne

Foals

Sonic Stageに移動するともうすでに始まっていた。慌てて中心まで突撃してちょうど始まったのが「Olympic Airways」から。初期のアルバムでは抜群に好きだしライブでもよく披露されるらしい。

続いての「My Number」は思い思いにダンス。力強いドラムがこれぞFoalsと思わせてくれる。みんなで歌う「My Number」は気持ちが良い。コーラスまで参加しちゃったりして。

少し残念だったのは、彼らを野外で見たかったということ。せっかくヤシの木みたいなのをステージ横に置いてジャングル感まで出してるのに暗い室内はもったいない。暑い日光に照らされながら見たかった。まぁおかげで密集地帯にいても無事でいられたんだけど。外だったらぶっ倒れてたかも。

待ちに待った「In Degrees」。ニューアルバムの中では別格に好き。かっこよすぎる。テンポ感はそこそこに抑えつつ、低音と細かなリズムで高揚感を煽りブレイクを挟んでのダンスタイム。みんなで歌うとより楽しい。カッコイイバンドだ。見てあの髭!!胸板!!!あーーー抱かれたい!!!!

「Inhaler」も、「What Went Down」も大盛り上がり。ヤニスも目の前までやってきてリフトされ全員もみくちゃ。暴れたいだけ暴れて騒ぎたいだけ騒ぐ。やっとライブしてる!!!って気持ちになった(別に普段から暴れるわけではないが)。
最後の最後まで盛り上がりっぱなしのライブ。ヤニスもすぐに会いましょうって言ってくれたので来日は近いかも。その時は是非また行きたい。


セトリ

On The Luna
Mountain At My Gates
Olympic Airways
My Number
Exits
In Degrees
Spanish Sahara
Inhaler
What Went Down
Two Steps, Twice

Red Hot Chili Peppers

本当ならRADWIMPSもSUPERORGANIZMも見るつもりだったのに叶わなかった。Foalsのせいだ。というかこのタイムテーブルのせいだ。16時までなにもみてなかったんだぞ。なのにこの2時間で2組も見逃した。無駄でしかない。辛い。
とはいえラストはレッチリ。自分でレジェンド3Rと呼ぶうちのひと組がレッチリだ(RADWIMPS、Radiohead、Red Hot Chili Peppersのこと)。


今か今かと待ちわびるがまだはじまらない。19時20分から21時までの予定なのに時刻は20時を回っている。嫌な予感がする。。
そしてついに始まったのは20時20分。持ち時間が40分しかない。終わった。おそらくだけど野外のステージは21時までで終わる契約のはずだ。ということは延長なし。これは詰んだ。そんな不安とともに「Can’t Stop」が始まる。

やはりレッチリはレッチリ。レジェンド感がすごい。立ってるだけで金になる。なによりニューアルバムからの曲が良い。渋めのセトリではあるが、レッチリ好きな奴なら盛り上がるだろうといったチョイス。もちろん定番曲もしっかり抑え。
しかし時間がない。なにより時間が足りない。あっという間に21時に。


これで終わりかと思ったら、なんと続行。21時を過ぎての演奏に踏み切ったのだ。運営側の大英断か、レッチリのプライドか。多少のずれ込みは承知済みなのか独断か。いずれにせよ21時を過ぎてもレッチリは演奏を続けた。ラストの「By The Way」を終えステージ裏に引き返すメンバー。熱心なアンコールに応えて再び登場。みんなお待ちかねの「Give it Away」。大盛り上がりでトータル1時間のライブが終了。正直短過ぎて笑ってしまうくらいだが、諸事情を考えるとよくやったと思う。ご苦労様でした。

初レッチリの感想は、やや満足といったところか。やはり歳なのかマンネリなのか、若干もっちゃりしてて「あれ、こんな感じ?」と物足りなさも正直あった。とはいえやはりオーラは抜群。スキルも抜群。チャドのドラムは大好きだ。一音一音が痺れるような力強さを持っていて全身を電気のように流れていく。ジョシュは立ち振る舞いがもう”美”。誕生日も同じなので余計に好きになる。Ocean Stageに響き渡るギターは屈指のサウンド。

セトリ

Can’t Stop
The Zephyr Song
Dark Necessities
Snow(hey oh)
I wanna be your dog
Right On Time
Californication
Suck My Kiss
Soul to Squeeze
By the Way
(encore)
Give It Away



無事全部満足して1日目を終えた。

帰りのバス

さっさとクロークから荷物を出し、帰る準備。だけれど自分は家も近いので先に遠方の人に譲ろうとその辺で休んでいた。11時ごろにようやく当日シャトルバスに並ぶと、自分が最後。どうやら当日シャトルバス券が売り切れたようで多くの人たちがタクシーで帰ることを余儀なくされたようだ。残念ながら。
本当に最後の最後、最終バスに乗り込むと、そこには複数の陽気な外国のおじさんたちが同乗していた。出発とともに立ち上がるとなにを始めるかと思いきや、「日本語でオリジナルソング歌っていいか」と言い出し「ありがとー」とか歌い出す。戸惑う乗客。その後も止まらずQueenのボヘミアンラプソディーを歌い出し、次第にバスは大合唱へお行儀が良いとはいえないが、こんなバスも楽しいな、フェスならではだなと思ってとてもよい記憶になった。
最後の最後までサプライズな出会いの多い一日だった。