今年も早くも半年が経とうとしています。みなさんはいかがお過ごしでしょうか。私はすこぶる元気です。
ところで今年からグラノベ賞、選考基準を一部見直します。その年の1月から12月にかけての楽曲を対象としていたものを、前年の12月から翌11月までを1年とし楽曲もその基準に合わせることにします。要するに、グラノベ賞2017は2016年12月から2017年11月までに発売されたものが対象となります。よってこの上半期アルバムもそれに準じて選考しています。よろしくお願いします。
ではさっそく1位から順番に。コメントは気まぐれにつけて。
Kendrick Lamar – DAMN.  
圧倒的に一番。まさに完璧な一枚。前回のジャズを基調とした作品から一転、エレクトロなサウンドに回帰しよりソリッドな作品となってやってきた。冒頭の意味深な女性との会話から銃声に始まり、DNAという言葉が連呼されるように何度とアイデンティティを主張するこのアルバム。ヒップホップに造詣が深くない私でもたっぷりその世界に浸れるしハートから踊らされるダンサンブルな楽曲もあり聴くときを選ばない最高傑作。一部報道では2週連続でアルバムがでるともささやかれていたが結局この一枚のみ。まだ続きがあったのではと思うと少々残念ではあるが、まだまだ線でつながっていく彼のシニカルなリリックに注目したい。

 Wayne Snow – Freedom TV  
ナイジェリア出身のシンガー。ジャケットに顔写真が施されているが年齢不詳。若いのか歳いってるのか、黒人だけはさっぱりわからない。しかし曲ははっきりわかる。なんてクセになるんだ。複雑なリズムパターンでトリップさせる「The Rhythm」や様々なサウンドをミックスさせたエレクトロとエスニックの融合「Still in the Shell」など、ソウルミュージックを基調としながらも幅の広いサウンドプレイを魅せる。本当におもしろいので、ぜひ聞いてみてほしい。絶対損はさせない。難しい音楽でもないので、気軽に聴いて気軽に夜中でイキりながら頭を揺らしてほしい。
 

Logic – Everybody  

Logicとは?まずそこから始めなければならない。アメリカ出身のラッパー、27歳。いままで2枚のアルバムをリリースし、どれも高い評価を得ている。この三枚目のスタジオアルバム、「Everybody」は非常にドラマティックで怒涛のように過ぎていく。きらびやかなシンセと多重録のコーラスから始まる「halleluiah」では伸びやかな声が特徴的。chance the rapperやKendrick Lamarとはまた違ったラップスタイルで忠実に確実に韻をドスドスと踏んでいく。演説風に加工され叫んだシーンが印象的。

Music does not discriminate

Music is made to assimilate

Black is beautiful,black is beautiful

And so are you

この後も私が読んだ限りではどこまでも個人的で感傷的な歌詞が続く。そしてエミネムを彷彿とさせるような弾丸ラップにおもわずひるむ。のくせして曲はゴスペルっぽくてどこか神聖。せこい。Alessia CaraとKhalidがコラボした1-800-273-8255(ていう曲)もおすすめ。

No Mana & Zashanell – Above the Blue
深夜に聴くべきアルバム筆頭候補。きっとディープな世界へ連れてってくれるはず。延々と繰り返される単調なリズムに少しずつ変化を加え、異世界感を演出。「Constellations (feat. Winnie Ford)」はお薦め。このアルバムでも歌モノとして機能するこの曲は最高にメロディアス。聴きやすさも抜群なので、もう絶対聴くべし。
bonobo – Migration

求めていたものはこれだったのかと唸らざるを得ない怪作。決してキャッチーでトレンディな楽曲が並ぶわけではないが、要するに功打者ぞろい。どこから食べてもおいしいロールケーキのように、アルバム全体で評価したくなる一作。

Sondre Lerche – Pleasure 
しょっぱなの「Sofh Feelings」からやられた。詳しく語るのは野暮だというのは逃げだろうか。それくらいつかみどころのないアルバム。キャッチーでダンサンブルだけどそれだけでは語れない奥深さと狂気が内包されている。どこか哀愁漂う80sのポップスサウンドを散りばめながら今っぽく仕上げているところも憎い。
The XX – I See You 
 しけた曲ばっかり。。。。と思われがちなThe XXだけど今作はちゃんと躍らせてくれる。美しいロミーの声とそれと上手に融合するオリヴァーの男女混声バンド、と言っても過言ではないだろう、が今作も見事にマッチしている。ただ、まだあまり聴き込めていないので、これからあと半年かけてタイミングを見計らって聴いていきたい
Hyukoh – 23 
日本でも徐々に知名度を高めつつある韓国のバンド。前作を聞いたときは「おお!今時っぽい!おしゃれ!かっこいい!」だったんだが、今作「23」はもっと違う評価をしたくなる。コンセプトに沿いつつ自由で幅の広い楽曲が並び、あれ?いま何曲目?と改めてジャケット裏を見てしまう。韓国語は分からないけどそれ以上にソウルフルで遊び心に満ちたサウンドが満足させてくれる。韓国は常々何事も先取りの上手な人たちだと感じる。昔はいつも日本の真似事ばかりしていると思っていたが、少し目を凝らしてみるとそうでもないことがわかる。特に音楽は顕著だと思う。日本のバンドではまだ追いつかない洋楽のエッセンスをうまく吸収してK-popsに咀嚼している。Hyukohが評価されているのもそのひとつではないだろうか。
ちなみに5月頭に韓国旅行してきました、ひとりで。男一人で韓国は変ですか?でも現地で韓国人と落ち合い、色々連れてってもらいました。いやなるほど面白い国だ。やはり大陸の国。日本と顔も背格好も似ているが思想はまるっきり違う。車線が反対であるように、気持ちもまるっきり裏側にあるようなきがした。しかしそれは決して相容れない関係だと言いたいわけではない。いつも一本の糸が二つの国にぶら下がっている。そこを結びさえすれば表も裏もない。結びさえすれば。
Hyukohのアルバムは韓国で買ってきた。まだ日本で発売されていない時に購入したので一人得意げ。なぜか生写真入りで笑った。
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Cashmere Cat – 9

Cashmere Cat待望のデビューアルバムが完成。やはりチョークールでチョーチルなんすよ(乱暴)。去年サマソニで見て以来すっかり彼の虜。長い髪を振り乱しながらクソ熱いステージでチョーチルなアクトをしてくれたCashmere cat、また来日してほしい。ぜひ室内で。あのきれいな映像と共に。そしてアルバムが出たからもっと知名度も上がってこんどはたくさんのお客さんで。

Jamiroquai – Automaton   

圧巻のアルバム。いつも通りと言えばいつも通りかもしれない。しかしさらにどん欲にエレクトロなサウンドを導入しより脅威的になってきた。どうしても彼は「Virtual Insanity」のイメージが付きまとうが、いつでもそれを遥かに凌駕する作品を作り続けてきた。きっと今回もそうだったにちがいない。耳に残りやすいのに決して安っぽくならず彼のアイデンティティがたもたれているのはさすがの一言。

MUNA – About

Paramore – After Laughter 

Paramoreの新境地。「こんなのパラモアじゃない。ロックじゃない」と憤る人もいるだろうが、それは正直甘いと言わざるを得ない。むしろいままでの経験値を凝縮させて出来上がったともいえるこのParamore流ポップスは一曲目の「Hard Times」を聞けば十分わかるだろう。それで無理ならもうあきらめて「Riot!」でも聴いてればいい。あなたに今のParamoreを評価する価値はない。

Tuxedo – Tuxedo Ⅱ

 

EXID – Eclipse

Asgeir – Afterglow

来日もしてくれてるのに全然会いに行けないアイスランド出身のミュージシャン。静かで耽美な楽曲が多いけれど、そこにはきちんと芯が通っていてとても力強い印象も同時に受ける。フジロックにもいけそうにないので、また数年後ね。

 

Sampha – Process

Sohn – Rennen

 

Nathan East – Reverence

Clap Your Hands Say Yeah – The Tourist

お、懐かしいねえと思って聴いてみたら予想以上のクオリティでびっくり。

Los Campesinos! – Sick Scenes

彼ら特有のあの高揚感は失われないままさらにグレードアップしてて、曲単位では非常によかった

The Baker Brothers – High Rez

ベイカーブラザーズは心のよりどころ。ちょっと音楽に疲れたりシリアスになり過ぎたら彼らの音楽を聴いてリセット。年明け早々にリリースされた今作は私にとってのお年玉に近いものがある。

Ed Sheeran – ÷

Zion.T – OO

Spoon – Hot Thoughts

You Me At Six – Night People

Joey Bada$$ – ALL AMERICAN BADA$$

!!! – Shake the Shudder

Goldfrapp – Silver Eye

Kasabian – For Crying Out Loud

カサビアンの最高に踊れるクールなロックアルバム。ソニマニ出演も決まっており、どんなアクトになるのか楽しみ(行けないが)

Chaz Bundick Meets The Mattson 2 – Star Stuf

Juana Molina – Halo

やっぱりJuana Molinaはおもしれえなあって思う次第。前作の方が聴き込みやすいかなあと。

Alessia Cara – KNOW-IT-ALL

Platium – Constraint

Father John Misty – Pure Comedy

THE CHAINSMOKERS – Memories…Do Not Open

Timber Timbre – Sincerely, Future Pollution

Khalid – American Teen

The Flaming Lips – Oczy Mlody

Syd – Fin

Nadia Rose – Flammable

Temples – Volcano

Arca – Arca

Arto Lindsay – Cuidado Madame

Dirty Projectors – Dirty Projectors

Rachel Foxx – The Trilogy

Future Islands – The Far Field

Mavi Phoenix – Young Prophet

Michelle Branch – Hopeless Romantic

Betty Who – The Valley

Hanne Adam – Trust Love

HI-FIVE – Legacy

Animal Collective – The Painters

nine inch nails – Not the Actual Events

Tim Darcy – Saturday Night

JONES – Acoustic

Take That – Wonderland

cloud nothings – Life Without Sound

Red Valvet – Rookie

Yellow Claw – Yellow Claw-special Japan Edition-

Yasmine Hamdan – Al Jamilat

FUTURE – FUTURE

Mew – Visuals

Alessia Cara – Know-It-All

Zara Larsson – So Good

José James – Love In a Time of Madness

Norell – IY

Lea Michele – Places

Zara Larsson – So Good

bruno capinan – Divina Graca

Brian Puspos – Slow Love and Bangin

James Blunt – The Afterlove

Sunshade – Souvenir

Train – a girl a bottle a boat

Brian Eno- Reflection

POOLCLVB – YOU + ME

Old Confetti – Another Meal

Matt Martians – The Drum Chord Theory 4

James Arthur – Back From The Edge

 以上78枚。あれ、年間50枚が目標だったんだけどなぁ。。。まぁいいや。
あくまで暫定順位なので下半期も合わせて年間ベストはまた変動するかも。
ぜひいくつか聞いてみてください。