テレビの音楽番組を見ていると、一年に数回くらいのペースでKEYTALKを見る。こないだも見た。シブヤノオトというNHKの音楽番組だ。
そこでボーカルの寺中友将がバイトしてた時のまかない飯を作ってみんなに振る舞うというコーナーがあった。使用する材料が一覧で出たのだが、ほとんどが目分量と記載されていて、思わずひとりで突っ込んでしまった。そこからは見事に彼らの術中にハマった。アシスタントのチャンカワイとのコンビネーションもよく、軽快にそのコーナーが進み「KEYTALKおもしれえなぁ」って思っていた。

KEYTALKといえば、一般的にお祭り四つ打ちサウンドとして知られている、正直興味のないバンドだ。いつかのメトロックでも見たのだが、単調すぎて喫煙所から一歩も動けなかった。タバコも吸わないのに。しかし私の性格上、彼らの新曲を聞き逃すわけにもいかず、ここ数年のシングルアルバムは全て一聴はしている。だけれどどうにもハマれない。別にハマりたいなんて思わないけれど、やっぱりみんながあれだけ熱狂しているものに自分も加われないのは少し寂しかったりもするのだ。


この曲は結構好き。MVも含めて。

元々彼らのインタビューなども苦手だった。とにかくノリのいい大学生、みたいな、彼ら4人で話をさせるとボケ倒しまくって話が進まず錯綜してとっちらかる。その情景はちょっと苦手だった。(その動画は探したけど見当たらなかった)

だれけどシブヤノオトでのKEYTALKは発言も最小限で、おもしろい。なにより、コーナー最後に登場したが昔働いてたお店の女性オーナーが、寺中の思い出を語っている時に、本当によく頑張ったと涙を流して喜んでいたのだ。彼らの音楽は速すぎてよくわからないけれどずっと応援しているよ、と涙ながらに言っていたのをみて、なんて素敵な人たちに愛されているバンドなんだと思った。売れているバンドは例外を除いて人ができてる、という持論にまさに当てはまる。まぁ見るからにいい人そうだもんな、KEYTALK。私も彼らの音楽はよくわからないけれど、あんなに愛されている様を見せられたら、もうKEYTALKを悪く言えないじゃないか。ずるいぞ。

なんて、思いながら、やっぱり音楽がいいのは最低条件だけど、人にちゃんと愛される人柄って大事だなと。すっかりアイドル化してドラムがあざとくかわいこぶっているけど、ちゃんと愛されてきたんだ結果なんだと、微笑ましくなったのだ。

それだけ。もう終わりです。