ここでは邦ロックオールタイムベストアーティストの100位から81位までを発表します。

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100位 ビッケブランカ

キャッチーの塊ともいえる様な耳なじみの良いメロディと軽快な鍵盤が特徴的なソロシンガー、ビッケブランカ。ラジオ局などでもプッシュは強く、彼を好きだと公言する人は多い。

99位 フレデリック

踊れる邦ロックをけん引した10年代を代表するバンドの一つ。個人的には現在のスタイルの方が好きだが、圧倒的な人気を誇るのはやはりこの頃の四つ打ちと強烈なサビのリフレイン。無表情ダンスの潮流もこのMVが一つのターニングポイントか?実はサビ前で「あああ~~~」って叫んでいるのが好き。

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98位 OKAMOTO’S

邦ロック界きっての異端児。それぞれのソロ活動も、スキルも、ジャンルを超越した貪欲な姿勢と圧倒的な音楽への深い知識と情念が感じられるバンド。若くして台頭し、近年ブレイクスルーしたイメージ。

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97位 ポルノグラフィティ

20年以上第一線として活躍してきた二人組バンド。個人的美しいギタリストベスト5に入る晴一がひときわ素晴らしいの一言。名前負けすることなく、近年は縁遠かった邦ロック界へのアプローチも増え、フェス出演も増え、そのたび大きなステージで大観衆を沸かせている。多くの人にとって子供のころから馴染みのあるアーティストなので影響力も大きい。

96位 Tempalay

摩訶不思議なサウンドと独特なキャラクターが印象的な新進気鋭のバンド。ロックの本質をえぐるような深みのあるサウンドと音の抜きが圧巻。彼らのような雰囲気に近づいたバンドはこれからどんどん増えていくだろう。

95位 TOTALFAT

ハードコアシーンをけん引し続ける3人組バンド。セールス等に大きな成果はないが、長らくライブシーンのなかで輝き続け、多くのフォロワーを生み出し、今なおフェスに出れば大盛況である。

94位 ネクライトーキー

紆余曲折を経て鬼ポップバンドへと進化した最注目のグループ。目玉はなによりボーカル・もっさの声。それを活かすためのサウンドメイキングと時折見せるハードでエモーショナルな歌詞の化学反応がみもの。コロナがなければライブシーンでもっともっと注目を浴びたはずだったが、邦ロック界では彼らを知らない人間はモグリなくらいに抑えておいて当然の若手バンド。

93位 SPYAIR

パワフルなサウンドとボーカル・IKEの一度聴いたら忘れられない渋くてかっこいい声が持ち味のバンド。一度活動休止を挟み復活、多くのポップロック好きの若者に刺さる真っすぐな歌詞、さわやかな雰囲気など、ロックの入り口として機能している。

92位 四星球

確実に音楽バンド史上で類を見ないボケ数で圧倒するコミックバンド。しかしそれ以上に彼らの魅力はその実直さとファンへの姿勢に他ならない。バカやっても大真面目で真っすぐで一つの一つのステージを全力で盛り上げるバカバカしさこそ、応援したくなる。フォロワーが果たしているのかは不明だが、唯一無二の存在を放っている。

91位 AWESOME CITY CLUB

2010年代中頃のシティポップブームの走りでもあるACC。美しいatagiとPORINの男女混声ボーカルが際立っている。ひとつの現代のシティポップのひな型を作ったと言っても過言ではないほどに絶大な影響を与えている。現在はメンバー編成を変え、「勿忘」でブレイクスルー。お茶の間にも浸透し、邦ロックファンのみならず多くの若者に聴かれているバンドへと成長した。

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90位 SKY-HI

邦ロック界ではイマイチ浸透しきらないヒップホップというジャンルで大成功を収めたAAAのメンバーである日高光啓のソロプロジェクト、SKY-HI。歯に着せぬ発言もあり、音楽シーン全体を捉えた視点も持ち、ミュージシャンたちからの信頼も厚い。ヒップホップというカルチャーをどう浸透させていくか、彼の功績はまだ道半ばである。

89位 相対性理論

邦ロックにおいてのサブカルチャー、いわゆる”サブカル”の源流と言えば彼らかもしれない。アニメやサントラ、サブカルと括られるありとあらゆるカルチャーへの波及は今更検証するまでもない。リスナーからの支持だけでなく、これからミュージシャンを目指すバンドマンやクリエイターたちの大きな目標、参考材料となった、ミュージシャンズミュージシャン。フロントパーソンのやくしまるえつこは現在も音楽界で大きな貢献を果たしている。

88位 Dizzy Sunfist

2010年代後半のニューメロコアヒロインと言えば彼ら、Dizzy Sunfistに違いない。王道をしっかり踏襲しながら、現代のリズムに合わせて心地よいサウンドを創り上げている。真っすぐなメッセージもウケが良い。

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87位 DJダイノジ

DJ文化をロックに持ち込んだのが誰なのかは勉強不足で明言することはできないが、お笑い芸人たちの功績は大きいことは間違いない。エレキコミックのやついいちろうやダイノジの二人はその筆頭候補だろう。音楽フェスがロックファンを熱くさせる場所だけでなく、踊って楽しめる幅広い人たちのための快楽の場所として機能し始めたのは、このDJブースの登場も大きく寄与している。今では彼らの存在はフェスには欠かせない。アンセムソングの応酬は時に賛否をあつめることもあるが、間違いなくDJダイノジは邦ロックフェスのパブリックイメージを覆した男たちだ。

86位 Hump Back

いまだサブスクも解禁せず、メディア露出もないなか、確実にライブシーンで存在感を増しているHump Back。3ピースのロックバンドらしく、無骨で真っすぐなメッセージソングでありながら、メロディはGO!7188を彷彿とさせるような古き良き構成で、そこも人気の一つ。

85位 くるり

くるりが好きと一口にいってもその捉え方は人それぞれだ。「琥珀色の街、上海蟹の朝」のような曲も、「ワンダーフォーゲル」のような曲も、どれもがくるりらしいがどれもがちがうくるりだ。圧倒的な知識量と他の追随を許さない抜群の作曲能力、そして芯を突く歌詞。すべてがハイクオリティで21世紀の日本語ロックの一つの頂点を極めたと言っても過言ではないかもしれない。それほどにくるりは偉大で、クリエイターなら必ず通過するアーティストである。この順位なのは自分で作っておきながら不服である。

84位 THE BACK HORN

決して革新的で新しいバンドではないにもかかわらず、根強い人気を誇るバンド。熱のこもったメッセージとガシャガシャとなるギターと力強いドラムに多くのロックキッズの心を撃ち抜いてきた。小細工はしない。滑舌のよさも大きな特徴。

83位 夜の本気ダンス

フレデリックとともに、躍らせることに特化した四つ打ちバンド。一貫してインディーな姿勢を貫く彼らだが、ひとたびステージに立てばどんな規模であれ何万人が見ていようが、ひとり残らず全員躍らせることができる。USのインディーロックをモチーフにした楽曲や、UKのダンスビートを取り入れた楽曲など、豊潤な音楽知識を活かして貪欲に踊らせることを強要する特異なバンドだ。

82位 BABYMETAL

決して日の目を浴びたのは邦ロック界からではなく、ポルノグラフィティやPerfumeのような後に参入してきたグループではあるが、圧倒的なパフォーマンスはすぐに彼らに受け入れられた。メタルというジャンルもヒップホップ同様邦ロック界にはあまり多くないが、彼女たちの登場によって大きく変化をもたらしている。サブカル的なバンドマンからの支持も厚く、アイドルブームとも相まって、他にはない特殊なポジションを確立している。

81位 ART-SCHOOL

木下理樹というカリスマの登場はシーン全体の空気感をガラッと変えた。自分たちにスポットがあったような、代弁者が表れたような感覚に陥った日陰に暮らす若者は多かったはずだ。エモーショナルなサウンドと哲学的かつ内省的な歌詞はいまだに多くの熱烈な支持者を生み続けている。

以上が100位から81位までの発表です。80位以降は次回にします。

邦ロックオールタイムベストアーティスト80位~61位

邦ロックオールタイムベストアーティスト60位~41位

邦ロックオールタイムベストアーティスト40位~21位

邦ロックオールタイムベストアーティスト20位~1位