タイトルが全てです。
エディマーフィ主演の1988年の映画。アフリカの架空の国、ザムンダ王国の王子であるアキーム(エディマーフィ)は、あらかじめ定められた許嫁に納得がいかず「自分でお嫁さん探すもん!」と言って、世話係のセミを引き連れてニューヨークのクイーンズに旅行に出る。
クイーンズにしたのもクイーン(女王)探しという理由で特に根拠もなく選ぶ。しかしそこは黒人が多くすむ最貧困層の一つ。

クイーンズはニューヨーク市の5つの区の中で面積が一番広く、中国人街、インド人街、南米系が多い地域、ヨーロッパ系が多い地域、黒人が多く住む地域など、場所によって本当に雰囲気が異なります。

もちろん治安が悪いとされている場所もいくつかあります。(有名なのはジャマイカ地区)

そういうエリアは絶対に避けた方が無難です。

と紹介するブログもあるように、やはりあまり現在も治安は良くなさそう。

でもアキームはお構いなし。じろじろ見られても、汚い言葉をかけられてもニコニコ。「これが人々の生活だ!!!」と喜びに満ち溢れている。
賃貸する部屋は鼠がウロウロするようなとんでもなく汚い部屋。それでもアキームは満足げ、不満なのは付き添いのセミ。
嫁探しにバーにでかけるもロクな人がおらず、なんとなく向かった集会で募金を募っていた女性に一目ぼれ、その人に近づくためにアキームとセミは彼女が働く(彼女の父がその店の店長でもある)ファストフード店で清掃係のアルバイトを始める。

とまあこんな感じで始まるコメディなのだが、実におもしろい。前半のザムンダ王国のくだりが若干ダラダラと長い(おそらく相当エキストラと美術でお金をかけているのでじっくり見せたかったのだと思う)ので、そこさえぬければ軽快そのもの。

そして、アキームが恋する女性がリサ・マクドゥーウェルという人なんだけれど。。





かわいい!!!!!!!!!!!!!





シャーリー・ヘドリーという女優なのだが、これ以外に目立った作品はあまりないようだが、この清楚で育ちがよく芯がしっかりした姿、そして愛らしい笑顔がもうたまらなくてたまらなくて。

昔、時効警察というオダギリジョーが主演していたドラマに(最近続編も放送された)麻生久美子が出ていて、そこで彼女に釘付けになって見入ってたのだが、それに近い感情を抱いた。もうひとめぼれ。映画が終わってもずっと彼女の顔が離れない。観終わった後にすぐにまき戻してリサのシーンだけをダイジェストで観たくらいに。

いろいろあっていろいろおもしろいんだけどそんなのもう30年以上前の作品なのでいくらでもレビューなり解説なり転がっているから読めばいい。ここはひとつ、リサの美しさについて理解してもらえればいい。

理想の花嫁を求めてニューヨークへやってきたアフリカのとある王国のプリンスの巻き起こす一大騒動を描くコメディ映画。エグゼクティヴ・プロデューサーはレスリー・ベルツバーグとマーク・リプスキー、製作はロバート・D・ワックスとジョージ・フォルシー・ジュニア、監督は「サボテン・ブラザース」のジョン・ランディス、原案・主演はエディ・マーフィ、脚本はデイヴィッド・シェフィールドとバリー・W・ブラウステイン、撮影はウディ・オーメンズ、音楽はナイル・ロジャースが担当。共演はアーセニオ・ホールほか。日本版字幕は戸田奈津子、監修は景山民夫。カラー、ビスタサイズ。1988年作品。

監督はジョンランディス。80年代に一世風靡したスター監督のひとり。wikipediaによると、スティーブンスピルバーグと同列に駆られるような80年代の新人監督だったらしい。
有名なのはマイケルジャクソンのMV、「スリラー」の監督をした人。「スリラー」はMVで初めてショートドラマに挑戦した作品で有名で、MVの歴史の中では絶対に外せない一作品になっている。
この映画にも「スリラー」要素はあって、前半のダンスに盛り込まれている。一度見ただけじゃ分からないが、解説サイトを読んでそのことを知ってからもう一度見るとたしかに。

あと、この映画のおもしろさは、エディマーフィが四役を演じているという事。エンドロールで名前を見て思わず声が出たが、ぜひ探しながら観てほしい。ちなみにセミ役のアーセニオ・ホールも四役を演じているのでそれもチェック。

どうやら小ネタが多く、観てからこんな考察裏話サイトを見てから見返すと発見があると思う。
例えば、ジョンランディス作品に必ずあるという「See you next Wednesday」の文字がこの作品にもあるよーとか、サミュエルLジャクソンがちょい役で出てるよーとか、ホームレスを演じた二人は別作品でエディマーフィによって金持ちから貧乏に転落させられた二人と全く同じだよーとか、色々あって、観終わった後も楽しい。

個人的な小ネタでいうと、去年くらいにツイッターでも流行った海外のショートムービー、知ってる人は知ってるかも。それの元ネタもこの映画。

(探していたネタツイートではないが)上のツイートの通り、作品内でエディマーフィが大声で「Good Morning 」というと「Fuck you!(うっせえんだよボケ的な)」と罵られるも、王子なもんでfuckの意味も分からず「fuck you too!!!」って返しちゃうシーンがある。先にネタの方を知ったので本家本元を見たときは笑った。

まあてなことで、いろいろあるが、リサの可愛さだけのために観て損はない。作品自体も細かいことを気にしないおおらかなスタンスで、リサの心の変化が色々感じ取れる、リサの物語と言っても過言じゃないくらいにリサフォーカスの映画。最後のバージンロードのリサのおどけたセリフは必見。

絶対見るべき。以上だ。私はしばらく寝つきが悪くなるだろう。