さて、待ちに待ったジョーダンピールの新作。これこそが今年の大本命と言っても過言ではない。シン・ウルトラマンの期待値を超えてきた。

「ゲット・アウト」「アス」で高い評価を受けるジョーダン・ピールの長編監督第3作。広大な田舎町の空に突如現れた不気味な飛行物体をめぐり、謎の解明のため動画撮影を試みる兄妹がたどる運命を描いた。田舎町で広大な敷地の牧場を経営し、生計を立てているヘイウッド家。ある日、長男OJが家業をサボって町に繰り出す妹エメラルドにうんざりしていたところ、突然空から異物が降り注いでくる。その謎の現象が止んだかと思うと、直前まで会話していた父親が息絶えていた。長男は、父親の不可解な死の直前に、雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目撃したことを妹に明かす。兄妹はその飛行物体の存在を収めた動画を撮影すればネットでバズるはずだと、飛行物体の撮影に挑むが、そんな彼らに想像を絶する事態が待ち受けていた。「ゲット・アウト」でもピール監督とタッグを組んだダニエル・カルーヤが兄OJ、「ハスラーズ」のキキ・パーマーが妹エメラルドを演じるほか、「ミナリ」のスティーブン・ユァンが共演。

映画.comより

ジョーダンピール監督の最新作は、よりSFで、アクション的な要素が強くなり、一見すると社会風刺的な部分が影を潜めているようにも思えるが、その実はしっかりと今回も描き切っていることは、多くの解説記事で説明されている通りだ。

サルのゴーディが暴れた事件と、”何か”がやってくる今作のメインプロットは示唆的に交差する。その混ざりぐあいが見事なのがジョーダンピールで、エンターテインメントと社会性のバランスがピカイチなのだ。

そしてなによりIMAX。耳が避けるレベルの爆音で通り過ぎる”何か”を体験できるのはIMAXであり、その不愉快さも同時に味わってほしい。とにかくこの映画は不愉快であることが大切だ。

詳しい解説等はいつもながら他にお願いするとして、個人的に大好きな部類の、そしてひやひやとドキドキと不気味さをとくと味わいたいなら悪いこと言わないので劇場まで足を運んでIMAXで見てほしい。