数字が取れるのは動物と子供だ、という通説はずいぶん昔から存在している。そりゃあ子供がマルマルモリモリと踊りだせばその年一番のヒット作になったり、日本の忠犬ハチ公もリチャードギアに「ハチィ~」と言わせるほどに熱烈な人気を誇っている。この「ペット」ももれなくその人気にあやかっている。とはいえ、制作会社、イルミネーションエンターテインメントミニオンやシングを手掛けているアニメーション会社で、もともとそのジャンルを狙っているともいえるので悪意をもって受け止めているわけではない。イラッとするのは苦しくなったら急に露骨な動物投入をする人たちだ、しかも低クオリティで。
ストーリーはシンプルでしかも展開が早い。だから文句なしにわかりやすい。わかりやすいから観やすい。でも観やすいと重要な点に意外と気付かなかったりする。私はたぶんこの映画でうっかり大事なことを見逃した気がする。だから消化不良だ。これでいいのか、という感想しか残らない。
動物が実はしゃべる、というストーリーは明らかにどこかでみたことのあるものだ。それならズートピアの方が数十倍凝っていたしおもしろかった。主人がいない間にいろいろ起きるっているならトイストーリーの方が設定がユニークでバラエティに富んでいる。どうしたって何かと比べるしどうしたってそれらには劣る。劣るんだけど、これを「劣っている」と言ってしまっていいのか、という疑念も残る。
なにか大きなメッセージと細かなユーモアやこだわりを見落としている気がする。気がするだけで全く思い当たる節はない。
音楽としても目立ってこだわりを感じなかった。でも、とっつきやすく、新旧交えた、これをとっかかりにするには見本となるような良曲が多かったのでぜひ参考にしてみてほしい。
オープニング
Taylor Swift- Welcome to New York
白い犬が爆音で流すシーン
System Of A Down – Bounce
序盤、最初の散歩
N-Trance – Stain alive
鳥の妄想シーン(親友になると言われて)
Queen – You’re My Best Friend
ポップスの家で
Nappy Roots – Good Day
ウサギとマックスのふたりで保健所に連れてかれる仲間を助ける道中で
Beasty Boys – No Sleep Till Brooklyn
事件解決後
Bill Withers – Lovely Day