今年も年間ベスト企画を実施します。アメブロ時代から含めて2015年から早7回目。

音楽に順位(点数)をつけたくない、つけるなんておこがましい。年間ベストをするために音楽を聴くのは本末転倒だ。と言った意見はよく耳にしますが、私はあえてこの俗っぽい企画を意地でも続けようと、毎年年末になるとヒィヒィ声を上げながらなんとか作り上げています。

私の年間ベストの特徴としては、アルバムをランク付けするだけでなく、何作が対象であるかも明記し、対象アルバムは全て列挙しているところがまず一つ挙げられます。これは決してマウントとか誇示とかではなく、後々の資料として価値があるのではと思っているからです。主要なアルバムはほとんど押さえている自負はあるので(ジャニーズなどサブスクにないものは手薄になりがちですが)、後年に見返した時、非常によくまとまったデータにはなっていないだろうか、なんて考えています。

そのほかの特徴としては、各賞を設けているところです。これこそ大変おこがましい話ですが、ここは個人の趣味でありお遊びであることに免じて許して欲しいです。

始めるきっかけとなったのは、レコード大賞の失墜にあります。レコード大賞の花形である優秀新人賞や優秀アルバム、作品賞など主要部門は、どう考えてもフェアな、純粋な音楽としての評価や世間の評価と一致しているとは言い難いです。どれも当日ステージに立ってパフォーマンスができることを前提とし、事務所の力関係によって受賞者が決められています。純粋な音楽の評価でもなければ、世間の評価でもない。あくまで事務所がどれだけお金を出すかによって決まっていることが、暗い噂レベルではなく白日の元に晒されてしまっているのが私にとって信じるに値しない存在となってしまいました。こんなにつまらない賞があるのか。当然受賞者の中には素晴らしいアーティストもいて、受賞は妥当である場合も多々あります。ただ、もうすでに権威はないに等しい。未だ平然と権威の象徴みたいな面して開催されているのが不思議です。

一方で、あらたな賞も誕生しています。例えばCDショップ大賞。この賞の良いところは、音楽の好きな一般人が投票に参加しているところです。より世間の、音楽に詳しくて普段から音楽に接している人たちによる投票はより純粋な音楽評価に近い結果をもたらす可能性が高い。事実選ばれる作品はメジャーどころからインディーズまで幅広く、誰にでも受賞のチャンスがあります。ただ、テレビ出演の多いJPOPアーティストが若干選ばれにくい傾向はあるのと、投票制なのでどうしてもロックとポップスには強いけどヒップホップは苦戦を強いられることが多いのも事実です。

SPACE SHOWER MUSIC AWARDSなるものもあります。その名の通りスペースシャワーTVが行っているアワードなのですが、こちらは逆に圧倒的にスペシャお抱えバンドが軒並み受賞しやすいですね。世間では名の知れていないバンド(もちろんそれでもフェスの一番大きなステージで演奏したり単独でもアリーナや武道館でできるクラス)がほとんどを占め、邦ロックの祭典の様相を呈しています。それはそれで一つの物差しであり面白いですが、総合アワードかと問われると少し違う気もします。LDHやジャニーズ、アイドルはほとんど受賞されない点も気になります。

私の賞も当然選者は私一人なので偏りは言わずもがなですが、そのためにもなるべく対象は広げて好みだけでなく世間一般の評価や物差しもきちんと持ち合わせて幅広い選出ができればと思っています。有名だからとかマイナーだからではなく、ロックだからとかJPOPだからとかという判断基準でもありません。いいものはいい、悪いものは悪い。個人の好みと世間とのずれを可能な限り折衷したバランスの良いアワードになればいいなと思っています。

今年はこちらのページで閲覧が可能です。12月1日からほぼ毎日発表しているので、暇なときにぜひのぞいてみてください。くだらないことを大真面目にやっています。