都会の中心に突如として現れた巨大な陥没穴「シンクホール」にマンションごと巻き込まれた人々の運命を描いた韓国発のサバイバルスリラー。平凡な会社員ドンウォンは11年の節約生活の末、ソウルの一等地にマンションを購入する。念願のマイホームに家族と引っ越した彼は同僚を招いてパーティを開くが、大雨でシンクホールが発生し、わずか1分でマンション全体が飲み込まれてしまう。反りの合わない隣人マンスや同僚たちと共に地下500メートルにまで落下したドンウォンは脱出するべく手を尽くすが、さらなる大雨によって穴は水で満たされていく。「悪いやつら」のキム・ソンギュンがドンウォン、「ハイヒールの男」のチャ・スンウォンが隣人マンスを演じる。「ザ・タワー 超高層ビル大火災」「第7鉱区」のキム・ジフンが監督を務めた。

映画.comより

主役のキムソンギュンが、ドラマ「D.P.」の上官役として演じているのをみていたため、まずそことのギャップに笑ってしまう。家が奈落の底に落ちてしまうまでの前振りの30~40分。ただのシットコムで、ひたすらに会話劇が繰り広げられる。くっそくだらないけどよくできていて、隣人がなぜ神出鬼没なのかも別に特に雰囲気づくりのためだけであり理由はなく、ただ単におもしろい。

そしてそろいもそろって全員無能。隣人の息子が最も賢く、その次が主人公が働く会社のインターン生の女性が賢くて勇敢だあとは叫ぶなり走り回るなり嘆くなりとやりたい放題。息子の存在もとおの彼方。あれやこれやと救出されようと策を練るが意味をなさず。

なぜそんな場所で生きていられるのか、という疑問は、すでにマンションがなぜその状態で奇跡的に引っかかっているのかという最大のなぞによって打ち消されてしまう。

「キリン」と揶揄されるイグァンス演じるキム代理のバカっぽさもどんどん愛おしくなるし、ラストにかけての白熱した脱出コメディは腹を抱えて笑った。

まあでも結論、なかなかシビアなオチになっていて、なんかめちゃくちゃみんな笑ってるけど、現実はやっぱり厳しいんだね。。。と痛感。自然災害に生き残れるのは体力に自信のある人たちだけ、と言われているような。これ以上は映画を見て確認してください。