フェスシーズンになると、どのフェスに行こうか考えるのも楽しいけれど、今年はどんな人が出ているのだろうと確認するだけでも楽しい。そして新しい発掘になる。それは決して現地に足を運ばなくてもいい(そりゃ生で聞けることに越したことはないが)。私たちには文明の利器がある。Youtubeがある。サマソニだってフジロックだってロッキンだって、そうやって仮想タイムテーブルを組んだり知らないアーティストを検索したりして楽しむことができる。

今年はとにかくフェスに行きたいと連呼した。というのも、RADWIMPSがあちこちのフェスに出たからだ。大方予想はついていたが、まさか京都大作戦にまで出るとは思っていなかった。モンバスに行きたいと言い、ロッキンに行きたいと言い、ワイバンに行きたいと言い、全て行かなかった。

そんないろんなフェスをいいなあいいなあと眺めていると気になるフェスがあった。それは7月末に韓国で開催されたVALLEY ROCK FESTIVAL。ラッドは韓国のフェスにまで出ているのかと驚いたのはさておき、そのメンツに目を疑った。

まず海外勢が豪華。フジロックにも来たGORILLAZ、私も夏に単独まで足を運んだSIGUR ROS、そのほかにもMAJOR LAZER、ASGEIR、LORDE、LUKAS GRAHAM、SLOWDIVEなどもうヨーロッパのフェスかと勘違いするくらいの密度。数は多くないがどれも粒ぞろいで、すごい。いや、すごいのよまじで。韓国なめてた。

そんなフェスに日本からはRADWIMPSとThe fin.が出演する。The fin.も海外からじわりじわりと評価を挙げつつある若手バンドだ。ライブも一度行っているのでその時のレポも同時にあげておく。
the fin・シーンの最前線に立つ覚悟

ということはだ。これだけの海外勢を用意したフェス。韓国勢が気にならないわけがない。きっとギャラもたくさんかかっているので集客も相当見込まないといけない。となると国内勢のグループは必然的に売れっ子が多くなるはずだし、このラインナップの並びにポンコツバンドはありえない。ということで今回、韓国のアーティストのラインナップを一通り視聴してみた。知っているのは大好きなHYOKOHのみ(最近日本でも人気だ)。これはディグり甲斐がある。

まずはタイムテーブルから実力を推しはかろう

7/28

7/28はメインステージ(THE V)が熱い。ASGEIR、SLOWDIVE、LORDE、MAJOR LAZERと全然移動させる気がない。むちゃくちゃだ。となるとその対抗馬が気になる。LUKAS GRAHAMの後に演奏するNELLというバンドだ。

NELLとは韓国のロックバンド。

NELL

5년 만에 ‘밸리록’을 다시 찾는 ‘한국 모던록의 독보적인 밴드’ 넬(NELL)은 감성적인 록 음악과 뛰어난 연주 실력으로 ‘한국의 라디오헤드’, ‘감성 밴드’로 인정받고 있다. 지난 4월 콜드플레이가 첫 내한 공연 후 SNS에 넬을 무척 좋아하는 밴드라고 언급하며 넬의 ‘그레이 존(Grey Zone)’을 소개해 화제가 됐다. 넬은 대형 뮤직 페스티벌의 헤드라이너로서 항상 최고의 연출과 사운드를 선보이며 관객들을열광시킨 만큼 ‘밸리록’에서 데뷔 18년 차 록밴드의 관록을 가감 없이 보여줄 예정이다.

(5年ぶりに ‘ バレーのように ‘ を再検索する ‘ 韓国の現代石の比類のないバンドの小屋 (NELL) は、叙情的なロック・ミュージックと卓越した演奏力で ‘ 韓国のレディオヘッド」、「勇気のバンドとして認識されている。昨年4月、コールドプレイの最初の実行後、SNS へのパネルは非常に好きなバンドだと言及しており、小屋のグレイ・ゾーン (Grey Zone) を導入して話題となった。は大規模なミュージック・フェスティバルのヘッドライナーとして、常に最高の演出とサウンドを提供しており、観客を熱狂させる多くの ‘ バレーのように ‘ でデビュー18年目のロック・バンドの관록を加減なしに示す予定である。)

なんとなくわかるぞっ!!韓国のレディオヘッドらしい。たしかにファーストのPablo Honeyの雰囲気はある。切ないアコースティックきがーのメロディはわからなくもない。が、よりポップでつかみのはっきりとあるバンドだ。日本で言うならandropか?

結構好き




つづいて気になったのは深夜一発目の피터팬 컴플렉스。

피터팬 컴플렉스

今年の春に韓国へ行った際になんとなく覚えたはずのハングルもすっかり忘れてしまいちっとも読めやしない。なんて呼べばいいんだ。
しかも聴いてみたらこっちの方が初期レデイヘじゃないか。さっきの強引な納得は何だったんだ!!

피터팬 컴플렉스는 2002년 데뷔해 15년이 넘도록 많은 사랑을 받고 있는 4인조 혼성 신스팝밴드로, 귀에 감기는 감각적인 신스 사운드와 톡톡 튀는 가사, 능청스러운 무대 매너로 평단의 극찬을 받은 밴드다. 특히, 피터팬 컴플렉스의 대표곡 중 하나인 ‘첫사랑’에 맞춰 추는 ‘차양막 댄스’는 이들의 트레이드 마크이다. 지난 2012년 KBS 2TV ‘TOP밴드 시즌2’를 통해 감각적이고 세련된 무대를 선보이며 제2의 전성기를 맞이한 피터팬 컴플렉스는 올해 영국을 대표하는 ‘글래스톤베리 뮤직 페스티벌’에 한국 밴드로는 유일하게 참가해 글로벌 밴드로 뻗어나갈 예정이다.

(ピーターパンコンプレックスは2002年にデビューして15年以上多くの愛を受けている4人組男女神の破裂音バンドと、耳には知覚神経のサウンドと創作歌詞、リンゴのような舞台マナー坪の絶賛を受けたバンドである。特に、ピーターパンのコンプレックスの代表曲である ‘ 恋人 ‘ に合わせて踊る ‘ 차양막ダンス ‘ は、これらのトレードマークである。過去2012年 KBS 2TV ‘ TOP バンドシーズン 2 ‘ で官能的で洗練された舞台を提供しており第2の最盛期を迎えたピーターパンのコンプレックスは、今年のイギリスを代表する ‘ 글래스톤베리音楽祭 ‘ に韓国のバンドとしては唯一参加しているグローバルバンドに広がっていく予定である。)
なんだ破裂音バンドって笑
知覚神経のサウンド….リンゴのようなバンド…..
しかも星野源よろしくの”恋ダン”が彼らの代名詞らしい。bonobosのような弦的なオーガニックサウンドと優しい声が特徴的なバンド。




7/29

すっかりサマソニで私も虜になったLANYが出演する二日目。

気になったのは英語名でTHE KOXXの칵스!!

칵스

개러지록에 일렉트로닉을 결합한 트렌디한 장르의 음악을 하는 4인조 밴드로, 데뷔 싱글 ‘엔터(Enter)’와 정규 1집 ‘액세스 오케이(Access Ok)’를 통해 독보적인 사운드와 개성 넘치는 팀 컬러로 단번에 음악 팬들을 사로잡았다. 격정적인 라이브 연주와 무대 매너를 인정받아 일본의 섬머소닉(Summer Sonic), 후지록 페스티벌(Fuji Rock Festival) 등에 초청되었으며 싱가폴, 태국, 중국, 일본 등 아시아 각 지역에서 활약하며 글로벌 밴드로 도약하고 있다.

(개러지・エレクトロニクスを結合し、流行のジャンルの音楽をする4人組バンド、デビューシングル ‘ 入力 (Enter) と通常の1の家 ‘ にアクセスして (Access Ok) ‘ を使用して比類のないサウンドと個性豊かなチームの色で一気に音楽ファンをつかんだ。격정적のライブ演奏と舞台マナーを認められ日本のサマーソニック (Summer Sonic)、フジ・ロックフェスティバル (Fuji Rock Festival) に招待され、シンガポール、タイ、中国、日本などアジア各地域で活躍し、世界的バンドが、ある。)

 

めちゃめちゃキャッチーだ。日本語で歌っても全く違和感のなさそうなメロディ。王道の進行。MGMTのkidsみたいなキラーリフが光るBlisterはライブ映え間違いなし。00年代後半のようなサウンドはある意味で私のような世代にはピッタリ。ボーカルはCrossfaithみたいだがリフはczecho no republicだ。だがサウンド自体はそう一筋縄ではない。基本は4つ打ちだが、ときにダンスミュージックのような、時にはハードロックの要素を取り入れたバンドのようだ。

 



7/30

我がRADWIMPSはもちろん、大トリにGORILLAZを控える豪華な最終日。まずはRADWIMPSの前に披露した술탄 오브 더 디스코。

술탄 오브 더 디스코

‘대한민국의 디스코 왕자’ 술탄 오브 더 디스코는 디스코, 훵크, 소울 음악을 기반으로 하는 5인조 밴드로, ‘오리엔탈 디스코 특급’, ‘탱탱볼’, ‘숱한 밤들’ 등의 히트곡과 함께 국내에서는 보기 드물게 정통 디스코 음악을 라이브로 연주하는 팀이다. 개성만점 패션과 함께 재기발랄한 음악과 유쾌한 댄스 퍼포먼스를 선보이며 수 많은 마니아 층을 보유하고 있다. 특히, 2014년 세계적인 음악 페스티벌인 영국 ‘글래스톤베리(Glastonbury Festival)’에서 한국 아티스트 최초로 공식 초청을 받은 것을 시작으로, 일본의 ‘섬머소닉(Summersonic)’, 미국의‘사우스바이사우스웨스트(SXSW)’ 등 전세계의 유명 페스티벌에 연달아 초청되며 국제 무대에서의 가능성을 보여주고 있다.

(大韓民国のディスコ王子’スルタン オブさらにディスコはディスコ、ファンク、ソウル音楽を基盤とする5人組バンドで、‘オリエンタル ディスコ特急(特級)’、‘パンパンに見る’、‘多くの夜になる’等のヒット曲と共に国内では見るに稀な正統ディスコ音楽をライブで演奏するチームだ。 個性満点ファッションと共に才気溌剌な音楽と愉快なダンス パフォーマンスをリリースして数多くのマニア層を保有している。 特に、2014年世界的な音楽フェスティバルである英国‘グラストンベリー(Glastonbury Festival)’で韓国アーティスト最初に公式招請を受けたのを始め、日本の‘サマーソニック(Summersonic)’、アメリカの‘サウスバイサウスウェスト(SXSW)’等全世界の有名フェスティバルに続けて招請されて国際舞台での可能性を見せている。)

 

見てすぐに理解できるクセの強さ。独特な世界観と、たぶんロクなこと言ってないであろう歌詞。あえて狙ったダサい恰好とダンス。ファンキーさはBRADIOのような、初期OKAMOTO’Sを彷彿とさせるダサさもあるが、フレッシュさはない。だが、日本のサマーソニックにも出演経験があり、なんとグラストンベリーにも出演しているらしい。これがどれくらい凄いかっていうと、[Alexandros]が当初のゴールとして掲げつつも、いつまでたっても近づくことすらできない状況を鑑みればよくわかると思う。それでも彼らがそういった世界的フェスに呼ばれるのはyはり楽曲の良さが担保されているからに他ならない。

そしてやはり最後はHYOKOH。

혁오(HYOKOH)

‘나만 아는 밴드’에서 이제는 ‘모두가 믿고 듣는’ 대한민국 대표 밴드로 발돋움한 혁오는 지난 2014년 데뷔해 ‘위잉위잉’, ‘오하이오(Ohio)’, ‘와리가리’, ‘공드리’, ‘큰새’ 등 특유의 감성을 담은 가사와 음악으로 큰 사랑을 받았으며, 2015년 MBC ‘무한도전’ 출연으로 대중적인 인지도까지 얻으며 ‘대세 밴드’ 반열에 올랐다. 지난 4월 발매한 첫 정규앨범 ‘23’은대중의 사랑과 평단의 극찬을 한 몸에 받았음은 물론, 밴드로서는 이례적으로 특별한 방송 활동 없이도 음원 차트 1위와 음악 순위 프로그램에서 1위를 차지하는 등 독보적인 행보를 보여왔다. 또한, 혁오는 세계적인 록 페스티벌인 일본의 ‘섬머소닉(Summersonic)’을 비롯해, 중국, 홍콩, 말레이시아 등 아시아 전역의 페스티벌을 종횡무진 하고 있어, 이번 ‘밸리록’에서도 글로벌 밴드다운 멋진 무대를 꾸밀 것으로 보인다.

(‘私だけ分かるバンド’でもう‘皆が信じて聞く’大韓民国代表バンドで背伸びしたヒョゴは去る2014年にデビューして‘上(胃)ぶうんと上(胃)ぶうんと’、‘オハイオ(Ohio)’、‘ワリガリ’、‘コンドゥリ’、‘大きい新しい’等特有の感性を入れた歌詞と音楽で大きな愛を受けたし、2015年MBC ‘無限挑戦’出演で大衆的な認知度まで得て‘大勢バンド’隊列に上った。 去る4月発売した初めての正規アルバム‘23’銀帯中の愛と評壇の絶賛を一身に受けたことはもちろん、バンドとしては異例的に特別な放送活動なくとも音源チャート1位と音楽順位プログラムで1位を占めるなど独歩的な歩みを見せた。 また、ヒョゴは世界的なロック フェスティバルである日本の‘サマーソニック(Summersonic)’をはじめとして、中国、香港、マレーシアなどアジア全域のフェスティバルを縦横無尽していて、今回の‘バレーロック’でもグローバルバンドらしい素敵な舞台を整えるものと見られる。)

 

世界的にも高く評価され、日本でも大きな話題になり多くのファンを獲得しているHYOKOHは、やはり再生回数が他とは段違いである。格が違うとはこのことか。今年5月に韓国へ行った際、ちょうど彼らのアルバム「23」が国内で発売されていて、店頭でも大きく取り上げられていた。こっそり買って日本で発売されるよりも一足早く手に入れたのも思い出深い。先日日本でも単独ライブを成功させ(行きたかった!)、確実に新しい韓国の音楽の形を作り始めている。出番も韓国勢の中で最後でありGORILLAZの直前ということも合わせればいかに注目された期待のバンドであるかがわかる。

 

 

 

 

 

その他

その他、気になったアーティストをいくつか紹介する。

웨터 (wetter)

ガレージサウンドに菅田将暉みたいなボーカルのking kruleを思い起こさせる色気溢れる歌声、韓国には質のいいバンドがたくさんいる。

 

 

딘(Dean)

再生回数ではHYOKOHに負けず劣らずの딘。世界でも少しずつ認知度を上げていて、これからが楽しみなアーティスト。

 

강이채 (Echae Kang)

ここまで聞いてわかったけど、韓国には韓国の、独特なメロディセンスと音使いがある。だからとても新鮮に聴くことができる。

 

まとめ

以上、VALLEY ROCK FESTIVALからいくつか紹介した。韓国は近いのにPOPSしか入ってこないので、あまりバンドを知っている人は多くないと思う。でもこうやってひとつひとつ見ていくと、質の高いバンドが多いことが分かる。HYOKOHはもちろん、NELLやTHE KOXX、wetterなど、多彩で言語の違いをもろともしない音楽性は事実世界でも評価され始めている。他にも注目すべきバンドがあればどん欲に聴いていきたい。