今月も聴いたアルバムを並べてみました。参考になれば幸いです。

アーティスト名 – アルバム名 の表記で、左から「曲 構成 ノリ メロディ 中毒性 後味 表現力 好き」の各10点ずつ計80点満点で評価しています。あくまで現時点での主観的な好みの数値化であり、軽く捉えてください。

いきものがかり – WHO? (2 4 4 6 1 1 1 2=21)

ぜんぶ君のせいだ。 – Q.E.D.mono (3 2 7 4 2 3 2 1=24)

luki – ユナイタマ -EP (3 4 5 4 4 5 3 3=29)

Seukol – Mibunka -EP (6 4 6 7 5 5 6 5=44)

Crystal Kay – I SING (7 5 7 7 5 5 7 6=49)

工藤静香 – 青い炎 (7 7 6 6 7 6 6 6=51)

Lucky Kilimanjaro – DAILY BOP (6 6 7 6 7 7 6 6=51)

BRADIO – Jmyful Style (6 6 8 6 6 7 7 6=52)

クボタカイ – 来光 (7 7 6 6 7 6 6 7=52)

君島大空 – 袖の汀 -EP (7 4 6 6 8 7 7 6=51)

SUKISHA – Kiss The Knowledge Knives (6 7 7 6 6 7 7 6=52)

ミツメ – VI (6 6 7 7 6 8 6 7=53)

kabanagu – 泳ぐ真似 (6 7 6 6 8 6 7 7=53)

SOIL &”PIMP”SESSIONS – THE ESSENCE OF SOIL (7 6 6 6 7 7 7 7=53)

ハナレグミ – 発光帯 (6 8 6 6 7 7 7 6=53)

FIVE NEW OLD – MUSIC WARDROBE (7 8 8 7 6 6 6 6=54)

Tempalay – ゴーストアルバム (8 6 6 7 8 6 7 7=55)

JP THE WAVY – WAVY TAPE 2 (7 6 8 6 8 6 7 7=55)

SIRUP – cure (8 8 7 6 6 7 7 7=56)

iri – はじまりの日 -EP (7 5 7 7 8 8 7 7=56)

U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS – たのしみ (8 7 7 6 8 6 7 7=56)

折坂悠太 – 朝顔 -EP (8 4 6 8 8 9 8 7=58)

5lack – Title (7 9 6 7 8 7 7 7=58)

吉沢嘉代子 – 赤星青星 (8 9 7 7 7 7 7 7=59)

RADWIMPS – 2+0+2+1+3+1=10 years 10 songs (8 5 6 8 8 9 9 7=60)

w.o.d. – LIFE IS TOO LONG (8 7 8 7 9 7 7 8=61)

Tohji, Loota & ブロディンスキ – KUUGA (9 7 7 7 10 7 8 9=64)

カネコアヤノ – よすが (8 8 7 7 9 8 9 8=64)

一度目より二度目。二度目より三度目。聴けば聴くほど彼女の声に憑りつかれ、疲れたときに聴きたくなる。「抱擁」からはじまり「手紙」など大好きな楽曲が続く。なにより「閃きは彼方」の美しさはピカイチだし、どの楽曲にも通ずるココロナ禍を生きる人間の感情を丁寧に歌っている。彼女自身コロナにもかかり、声がでなくなったらという不安と、ライブができなくなる状況に自身のアイデンティティを失いかけたときに、制作にじっくりと時間をかけ、この作品を完成させた。それが如実に表れていて、こちらの感情に訴えかけてくる切実さがある。実直で、穏やかで、朗らか。その中にある彼女の力強さがこの作品の魅力である。

lyrical school – Wonderland (8 8 8 8 8 8 9 8=65)

ヒップホップアイドルグループ、であるからこそモットーであっただろうメロの良さや一発で口ずさめる明瞭さが今作は控えめになり、よりトレンドのサウンドを意識し、フロウも現代のヒップホップへとアプローチを変えてきて、アップデートされている。それがなによりかっこいい。一切妥協も言い訳もせず、ラップを真正面から取り組んでいる。難しいライムやフロウも使いこなし、波打つように展開していく。skitも挟みながら緩急をつけ、「YABAINATSU」のような本来持ち合わせるリリスクの快活さも展開しながら、「TIME MACHINE」のような攻めた楽曲、「Bring the noise」にみられるリリスクらしさまで、今までの魅力は失わずクールさを獲得している。

続いて海外の音楽を。同じく「曲 構成 ノリ メロディ 中毒性 後味 表現力 好き」で評価しています。

August, Yours Truly – In the Eyes of God (5 6 3 3 6 7 6 5=41)

The Offspring – Let The Bad Times Roll (4 5 7 6 6 5 6 5=44)

CHVRCHES – In Search Of Darkness -EP (6 5 7 6 5 5 6 6=46)

Dry Cleaning – New Long Leg (5 6 6 6 6 6 5 6=46)

grouplove – This is This (5 5 5 7 6 6 7 6=47)

Mint Julep – In a Deep and Dreamless Sleep (6 7 5 5 5 7 6 6=47)

Conor Albert & Alice Auer – Smile -EP (6 4 6 7 7 7 6 6=49)

The Big Nest – 8 Songs (5 6 5 6 8 6 8 6=50)

Quadeca – From Me To You (6 7 6 6 6 6 6 7=50)

Joyce Wrice – Overgrown (6 6 6 7 7 7 7 6=52)

Hey, King! – Hey, King! (7 6 8 7 6 6 6 6=52)

Cloud Nothing – The Shadow I Remember (6 6 8 6 6 7 7 6=52)

Demi Lovato – Dancing With The Devil…The Art of Starting Over (7 7 6 6 6 7 7 7=53)

FRITZ – Pastel (7 6 8 8 6 7 7 7=56)

Benny Sings – MUSIC (7 8 7 7 6 8 6 7=56)

London Grammar – Californian Soil (7 8 6 7 7 7 7 7=56)

Zara Larsson – Poster Girl (7 7 8 8 6 7 7 6=56)

underscores – fishmonger (7 7 8 7 7 7 7 7=57)

beaux – A Love Letter To the Moments Spent Outside (7 8 6 7 8 8 7 7=58)

IU – LILAC (8 7 8 8 7 7 7 7=59)

韓国の国民的アーティストIUのニューアルバム。リアルタイムで彼女の新作を聴くのはこれがはじめて。想像通りの(というか前作までを聴いたうえでの)良質なポップス。クラシカルなコリアンバラードも存在するが、多くは欧米のポップスに肩を並べるようなクオリティで、日本やアメリカなどでBLACKPINKほどの知名度を獲得していないのがもったいない。とはいえ名実ともに国内ナンバーワンのアーティストであることは疑いようのない事実で、本当に美しいし、彼女のようになりたい女性が多いのは何の不思議でもない、21世紀の女性のロールモデルである。

Clark – Playground In A Lake (8 7 6 8 8 8 8 7=60)

現代音楽のような、クラシック要素もあるような、私にはどう表現すればよいのかむずかしいが、素朴なピアノの旋律がどこか人懐っこく、愛着を湧かせる。ただ単純とかではなく、むしろそのサウンドメイキングは複雑で緻密。サイケデリックな一面やアンビエント的な構成もありながら、純度の高い音楽を創り上げている。

Justin Bieber – Justice (9 8 9 8 7 7 7 9=64)

Lana Del Rey – Chemtrails Over the Country Club (9 8 7 8 8 10 9 9=68)

常にゆらゆらと定まりのないような歌い方で、強烈なセリフを残していくラナデルレイ。今作はモノトーンのジャケットにあるように、60s?(詳しくないのでよくわからないが)の時代設定を行って撮影された「Chemtrails Over the Country Club」のMVも含めてどこかノスタルジーで謎めいている。その意図は。メッセージは。タイトルの意味は。読み解くには時間がかかるが、彼女らしい作家性がよくあらわれた秀逸な一枚。

以上です。ではまた来月~!