勉強しかしてこなかった”オタク”な女の子たち二人が、実は他の生徒たちは勉強もしながら楽しんでいて、自分の行く予定の大学と大差ない進学先に進むことを知り、「遊ばなければ!」と遅れた青春を取り戻す映画。まくしたてるように早口で喋りながらも、わかりやすい演出と展開で、しっかり視聴者を置いてけぼりにしないよくできた設計でとても楽しめた。
「リチャード・ジュエル」「トロン:レガシー」などの女優オリビア・ワイルドが長編監督デビューを果たし、女子高生2人組が高校最後の一夜に繰り広げる騒動を描いた青春コメディ。高校卒業を目前にしたエイミーと親友モリーは成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、遊んでばかりいたはずの同級生もハイレベルな進路を歩むことを知り、自信を失ってしまう。勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、卒業パーティへ繰り出すことを決意する2人だったが……。主演は俳優ジョナ・ヒルの妹としても知られる「レディ・バード」のビーニー・フェルドスタインと、「ショート・ターム」のケイトリン・デバー。「俺たち」シリーズのウィル・フェレルとアダム・マッケイが製作総指揮。
映画.comより
青春ドラマと言えば思いつくプロットはいくつかある。今思いついたような”典型的な”キャラクターや展開はこの映画にはあまり多くない。始まりは確かに勉強しかしてこなかった二人が最後に羽目を外そうと決意するのだが、登場するキャラクターはみなユニークで、悪意がない。二人を攻撃するような陰湿なチアリーダーは登場しない。いつもどおりのいわゆる青春ドタバタ劇に押しとどめたいならそれは可能である。しかしそれではこの映画の魅力を十分に伝えられない。
まずいまのZ世代の感覚を知るにはこの映画が良い。今の映画の価値観というものを理解するにもこの映画が良い。今の映画の何が優れているのかを知るにはこの映画が良い。
では以下が劇中流れた音楽です。多分。
Ballin Entertainment – Give It Up
Sam Spiegel – To Whom It May Concern
Dominique Young Unique – Throw It Down
Handsome Boy Modeling School – Holy Calamity
Vado – Speaking In Tungs
Leikeli47 – Attitude
Santigold – Look At These Hoes
Rhye -Open
Cautious Clay – Cold War
Perfume Genius – Slip Away
DJ Shadow – Nobody Speak
Lia Ices – How We Are
Edward Sharpe & The Magnetic Zeros – Carries On