洋次郎の口癖
RADWIMPSを愛して早13年近く経とうとしているが、ここまでおおっぴろげに話しても問題のないバンドになるとは思っていなかった。ましてや数年前は中学生が口ずさむレベルだっただなんて想像つくはずもない。
そんなRADWIMPSのブレーンは言うまでもなくボーカルの野田洋次郎。彼がほぼすべての楽曲を手掛けている。彼の書く歌詞に多くの人が魅了されている。私もそうだ。やっぱり高校生の多感な時期の、「おしゃかしゃま」とかはちょっと尖っていた高校時代を過ごした人ならみんな「かっけえ」って思ったはずだし共感できたはず。かゆいところに手が届くような、でも時には全く新しい知見をくれるような、そんな人だ。
近年はすっかり闇モードを突破して無事三十路も越え、ひとりのビジネスマンとして定期的に音楽を作るすべを身につけた。命を削らなくても素晴らしい楽曲を作れるようになった。すると、わりと洋次郎の歌詞から似たような表現が目立つようになってきた。それを良しと捉えるか悪しと捉えるかは各自に任せるが、私には「このフレーズ洋次郎っぽいな」と感じる表現がある。今回はそれをいくつか紹介してみる。
子供言葉、古風な言い回し
洋次郎は子供あそびで使うような古風な表現が好きなようで「もういいかい」とか「まだだよ」みたいな表現はあったがその派生と捉えて良いだろう。
もういいかい
いやまだだよ
「せーのでひっぱって」
「二人で『せーの』で言おう」
「よーい、はじめ」
https://youtu.be/xKjFYKWCDas
「『はじめ』の合図で」
「おあいこだよなんて 君は僕にそう言った」
あんたがたどこさ
あいさつ
ふたつめに、あいさつ。
ありがとうやいただきます、ごめんね、ただいま、はじめましてなど。
はじめまして『さようなら』
最初で最後の『さようなら』
「ありがとう、ごめんねを使うことも」
はじめましての合図を決めよう
さよならから一番遠い
ママに『おはよう』
「おやすみなさい」
「ごちそうさまです」
待ち合わせ
意外とこの言葉は使われがち。これからも増えると思う。
一番遠い場所で待ち合わせしよう
一緒に夢の前で待ち合わせをしよう
一番遠い場所で待ち合わせしたんだ
話口調
関東出身ならではの話し言葉が目立つのも特徴。それがより歌詞に鋭角を持たせ、鋭く社会に切り込み私たちの心にまっすぐささってくる。
んなこたあどうだっていいんだ
そんなわけはねえんですわ
いかんとは思うんだがな
まあいかんせん どうせぇ言うですか?
そげな無茶ばっか
薄っぺらすぎて悲しくなんさ
「~にゃ」
「せねば」は「せにゃ」、「ありは」は「ありゃ」といった語感をよくするために言葉をあえて変えているのもよく見かける。
伺えどももう後にゃ引けぬか
愛だ恋だなんじゃもんじゃ食って
どこにもありゃしないって
そりゃ子丑寅未申にもなるにゃあ
もーんなわきゃ そーんなわきゃわきゃって
あるわきゃないのに
もうやってらんないっちゃ ありゃしないっちゃ
/おぬしにゃチャンスなんざないんじゃ
言われちゃっちゃっちゃしゃあないわね
勇気が勝ちゃいいのさ
叶えるにゃちょうどいいでしょ
気付きゃしないから
そのほかの言い回し
その他にも野田は「~してよ」「~するのです」といった表現が多い。初期作にはない、中後期に多く見られる表現の一つ。
「ちゃんと~できる」とか「ねえ」みたいな語り掛けも多い。
また「~の仕方」みたいなものもある。
あなたをちゃんと思い出にできたよ
正しい夢の 終わり方なんて
いつも終わり方は決まっていた
夜の眠り方/心の傷の治し方/励まし方
なあどうすんだよ おいどうすんだよ
ねえ僕は人間じゃないんです
まとめ
いろんな方向から彼の歌詞をまとめてみた。他にも、たくさんあると思うのでまたその内書き加えておこうとも思う。
これらの類型は決して”よい”とか”悪い”とかでは一切なく、あーたしかに言いがちだね!ぐらいの軽い気持ちで共感してくれると嬉しい。