10月もアルバムをまとめました。参考にどうぞ。
曲 構成 ノリ メロディ 中毒性 後味 表現力 好きの順番に各10点ずつ、計80点満点で評価してます。

尚この点は現時点のものであり、かつ私個人の好みによるものなので、客観的な作品の良し悪しを定めるものではありません。
では邦楽から。

邦楽

Novelbright – 「EN.」 (0 2 4 3 1 2 4 1=17)
田中聖 – Easter (2 3 5 4 2 3 1 1=21)
GLAY – NO DEMOCRACY (4 4 6 4 3 3 3 4=31)
松井珠理奈 – Privacy (5 3 6 4 4 4 5 3=34)
渋谷すばる – 二歳 (5 6 7 4 4 4 3 5=38)
Kuro – JUST SAYING HI (4 6 6 3 5 4 5 5 =38)
Saucy Dog – ブルーピリオド ( 5 5 4 5 5 4 6 6=40)
SEAPOOL – OK SUGAR ISSUE -EP (5 5 6 5 3 6 5 5=40)
WANIMA – COMINATCHA!! (5 3 8 6 5 4 5 5=41)
LIL SOFT TENNIS – Feelin’ Love -EP (6 4 7 5 6 4 5 5=42)
板野友美 – LOCA -EP (6 5 6 7 4 5 5 4=42)

小谷美紗子 – yeh (6 4 5 5 7 5 6 6=44)
おかもとえみ – gappy (8 6 8 5 5 5 5 5=47)
ACD – アンネサス (7 7 5 6 5 6 6 7=49)
THE BOHEMIANS – the popman’s review (6 7 8 6 5 6 6 6=50)
ザ・リーサルウェポンズ – Back To The 80’s (7 5 9 7 7 5 6 6=52)
スピッツ – 見っけ (7 5 6 8 6 7 8 6=53)
RAU DEF – ESCALATE Ⅲ (7 7 6 6 8 7 6 7=54)
BASI – 切愛 (8 6 8 6 6 7 7 7=55)
indigo la End – 濡れゆく私小説 (8 8 7 6 6 7 7 7=56)
TENDRE – IN SIGHT – EP (7 7 6 7 7 8 7 7=56)

オカモトコウキ – GIRL (7 8 7 7 6 7 7 7=56)

OKAMOTO’Sのギター、オカモトコウキのソロデビュー作。日本ではあまりフロントマン以外のメンバーがソロ活動(特にフィジカルリリース)しないので、こういった活動は素直に応援したい。彼のギターセンスもそうだが、今作はドラムやベースなども全部ひとりでやったそうで、その力の入りようは明らか。

BABYMETAL – METAL GALAXY (7 6 8 8 7 7 7 7=57)

アメリカのビルボードチャートにも載るのが予想できたと言えるくらいのアーティストに成長した彼女たちのサードアルバム。よりヘビーでアイドル要素を控えた”かっこいい”が前面に出た楽曲が多い。

Cocco – スターシャンク (7 8 6 6 7 8 8 7=57)

Coccoの復帰作。Mステでの披露されたリードトラックの「海辺に咲くばらのお話」はCocco史上でも指折りの傑作なのでは。個人的に出オチ感があったのでこの点数になっているが、前半は本当にうっとりするメロディとCoccoの変わらぬ繊細が存分に出た、ちょっと新しいCoccoのアルバム。

teto – 超現実至上主義宣言 (8 6 8 8 7 6 7 8=58)
xiangyu – はじめての○○図鑑 (8 7 8 7 8 7 7 7=59)
SANABAGUN. – BALLADS (8 7 6 8 7 8 8 8=60)
舐達磨 – GODBREATH BUDDHACESS (8 8 8 8 7 7 7 8=61)

MONO NO AWARE – かけがえのないもの (8 7 7 7 10 7 7 8=61)

ちょっと変わっててへんてこりんな曲、は往々にして苦手なのだが、彼らの曲はその例に当てはまらない。軽快なリズムとギターでふわっとした言葉遊びを重ねていく中で、突然ポン、と芯を食ったことを言う。それは「Tokyo」でもそうだったし、今作にある「言葉がなかったら」にも通ずる感覚だ。言語感覚がとにかく優れていて、面白さに溢れている。そういえば最近そんなユーモラスなバンドいなかったなと。

Official髭男dism – Traveler (9 8 8 8 8 8 8 8=65)

「イエスタデイ」から高らかに歌い上げると、次にくる曲はこの夏の一大ヒットソング「宿命」。限りなくJPOPに適合した、わかりやすくなじみやすいピアノポップなのだが、その神髄にはブラックミュージックがある。「バッドフォーミー」も「FIRE GROUND」も「Stand By You」も、少し懐かしいリズムと安心感のあるメロディが思わず心躍らせる。
タイアップ曲やシングル曲が多い中で、きちんとひとつのパッケージに閉じ込められていて、その器用さにも驚く。14曲(実質13曲)のボリューム感で56分のバランスの良さも素敵だ。韻はあまり踏まなくてもいいかな。

星野源 – POP VIRUS (9 9 8 8 8 8 9 9=68)

随分前の作品をいまさら。
まだここに登場してなかったと最近気づいて慌てて。そしてもちろんこの得点。でもまだ12点も余白を残しているのは、これがピークだとは思えないから。思った通り、この秋に彼は世界進出の一手を打ってきた。SuperorganismやTom Mischとのコラボは予想外でもあり待ってましたと言いたくなるような作品だった。彼が世界にできることはなんなのだろう、どんなアプローチをしてくるのだろう、日本人をどこに連れてってくれるのだろう、と多少過剰な期待も含めワクワクしている。あと12点は次の展開によるだろう。


続いて洋楽

洋楽

Girl Band – The Talkies (4 4 3 3 5 3 5 4=31)
Gemma – Feeling’s Not a Tempo (4 4 5 4 4 4 5 5=35)
Djo – Twenty Twenty (6 4 4 5 4 5 5 4=37)
Ben Woods – Put (5 4 5 4 4 6 6 5=39)
Cones – Pictures of Pictures (4 6 4 5 4 6 6 6=41)
Jimmy Eat World – Surviving (5 5 5 6 5 5 5 5=41)
Raury – Fervent (6 6 5 5 5 5 5 6=43)
Automatic – Signal (5 5 5 5 6 6 6 6=44)
FONTAINES D.C. – Dogrel (6 7 7 5 3 5 6 6=45)
Wilco – Ode to Joy (6 7 5 5 6 5 6 6=46)
Finneas – Blood Harmony (6 6 6 5 5 6 6 6=46)
Penny Police – Be Lucky (6 6 6 6 5 5 7 6=47)
Clipping. – There Exsited an Addiction to Blood (6 8 5 6 5 5 6 6=47)
Go Go Penguin – Ocean Is a Drop EP (6 6 5 6 6 6 6 6=47)
Chromatics – Closer To Grey (6 5 6 6 5 6 7 6=47)
Big Thief – Two Hands (6 5 5 7 5 6 8 6=48)
KEANE – Cause and Effect (6 6 7 7 5 6 6 5=48)
Japanese Wallpaper – Glow (6 7 5 6 6 6 6 6=48)
Micheal Sneed – Days We Lost (5 7 6 7 6 5 6 6=48)
Summer Walker – Over It (6 6 7 6 6 6 6 6=49)
Vagabon – Vagabon (6 7 6 6 6 8 6 6=50)
DIIV – Deceiver (7 6 7 6 6 7 7 7=51)
SUPER JUNIOR – Time Slip (7 6 9 6 5 6 6 6=51)
Kongo Dia Ntotila – 360° (6 8 8 5 7 5 6 6=51)
Kojey Radical – Cashmere Tears (6 6 6 6 6 7 7 7=51)
Angel Olsen – All Mirrors (6 6 6 7 6 7 7 6=51)
Victor Internet – VICTOR’S DEBUT (7 6 7 7 6 6 7 6=52)
Pixies – Beneath the Eyrie (6 8 6 6 6 6 7 7=52)
Peach Pyramid – Bright Blue – EP (7 7 6 7 6 6 6 7=52)
HXXS – Year of the Witch (8 6 6 6 8 6 7 6=53)
Claud – Sideline Star (6 7 6 7 6 8 6 7=53)
Hovvdy – Heavy Lifter (7 6 8 6 6 7 6 7=53)
Penelope Isles – Until the Tide Creeps In (7 6 8 6 7 6 6 7=53)
Ash Walker – Aquamarine (6 5 7 8 6 7 8 6=53)
Complete Walkthru – Scrolls (7 7 7 7 7 6 6 7=54)
Say Yes Dog – Voyage (7 7 8 8 6 6 6 6=54)
AJ Tracey – AJ Tracey (7 7 7 7 6 6 7 7=54)
Lil’ Kim – 9 (6 6 8 8 6 7 6 7=54)
Moon Duo – Stars Are the Light (8 7 7 6 7 7 6 7=55)
Stereophonics – Kind (6 7 6 8 7 7 7 7=55)
Maisie Peters – It’s Your Bed Babe, It’s Your Funeral – EP (9 7 7 7 6 7 6 7=56)
King Princess – Cheap Queen (7 7 6 7 7 8 8 7=57)

Cigarettes After Sex – Cry (7 7 6 8 7 8 7 7=57)

“よく考えたらダサい”バンド名1位のCigarettes After Sexの新作。それがまた渋い。

Louis Futon – Way Back When (7 7 8 8 7 7 7 7=58)

SEVENTEEN – An Ode (8 8 8 8 7 7 7 7=59)

36分しかないのにやたらと情報量が多くてつかれた。でも単体で聴けば楽しいしまた聴きたいなと思う。

DaBaby – KIRK (8 8 7 8 7 7 7 7=59)
Floating Points – Crush (8 8 7 7 7 7 7 8=59)

Kim Gordon – No Home Record (8 8 7 7 8 8 8 8=62)

キムゴードンという人を調べるまで何者かも知らずに、ただ「キテるなーこの人」と評価する自分もなかなかピュアだと思う。
調べて分かったが、プロデューサーであるジャスティンレイセンと出会ったのはAirbnbらしく、このアルバムも2曲目が「airbnb」。歌詞はというと、めちゃええで~おちつくで~ばかり言っていて、歌詞は何でもいいのかと笑ってしまった。
ただこの点は間違いなく高評価の証。

Men I Trust – Oncle Jazz (7 9 7 8 9 9 7 7=63)

曲数は多いけどウザったさは感じない。先日不幸にも来日公演がポシャってしまい、多くの人が残念がったカナダのバンド。美しくて静けさが覆うバンド。リビングでひっそり流したいアルバムだ。ほぼベストアルバムに近いような彼らのキャリアが凝縮されたアルバムは、古めかしいサウンドと不安定で耽美な歌声に乗せられて快調に進んでいく。
来年のフジロックにはぜひ来てほしい。