話題作をようやく。2019年の初頭ぐらいから映画通たちの間で話題になっていたのは知っていて、その時はみんな「ミッドソマー」と言っていたのだけれど、日本公開にあわせて「ミッドサマー」に。

長編デビュー作「ヘレディタリー 継承」が高い評価を集めたアリ・アスター監督の第2作。不慮の事故により家族を失ったダニーは、大学で民俗学を研究する恋人や友人たち5人でスウェーデンを訪れた。彼らの目的は奥地の村で開催される「90年に一度の祝祭」への参加だった。太陽が沈むことがないその村は、美しい花々が咲き誇り、やさしい住人たちが陽気に歌い踊る、楽園としか形容できない幸福な場のように思えた。しかし、そんな幸せな雰囲気に満ちた村に不穏な空気が漂い始め、妄想やトラウマ、不安、そして恐怖により、ダニーの心は次第にかき乱されていく。ダニー役を「ファイティング・ファミリー」のフローレンス・ピューが演じるほか、「トランスフォーマー ロストエイジ」のジャック・レイナー、「パターソン」のウィリアム・ジャクソン・ハーパー、「レヴェナント 蘇えりし者」のウィル・ポールターらが顔をそろえる。

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アリアスターという新進気鋭の監督の作品であること、明るいホラーと称され、その君の悪さが大絶賛だったことは知っていて、どうしても見たい気持ちはあったのだが、劇場で観る勇気もなく。結局DVDを待つことに。家なら音量も下げられるし画面も小さいし、なにより止めることができる。逃げ道を作っておくのが正解だ。ジョーダンピールの「アス」を映画館で観て以来、そのように心がけている(アス自体は最高に面白かった)。

前評判通り、おいでやす小田の言葉を借りるなら「きしょくわるうう!!!!」だ。その土地の文化・伝統なのでまるでこちらが間違っているかのように錯覚する。アートホラーの名に恥じない緻密な設定と作り込み。ルーン文字にしろ絵画にしろ、どこまでも丁寧に取材し練り込んでいるので、ひとつの文化人類額の視点すら生まれる。

解説等はことこまかにありとあらゆるサイトが行っていて、公式ページすらあるのでもはや語ることなどないが、まだ見たことがないけど気になるという人に向けて少し書こうと思う。

まずはグロ耐性。これが全てだ。ネタバレにならない程度に書いておくと、人の顔面がぐしゃりとなる。真昼間に行われる。まずそこにびっくりしないでいけるかが大事になるだろう。あとは倫理観の崩壊についていけるか。異常な価値観と世界観なので、映画として楽しめず本気でイラついたり不快に思ったりする人も楽しめないと思う。この映画は、最高のエンターテインメントと共にアートの側面があるので、合理性や現実性とは乖離した部分がある。非日常の世界に見ている自分たちもまきこまれる余裕がないとおそらく不愉快に思って終わってしまうかもしれない。

この点に注意して、じっくりみてほしい。音楽は素晴らしく、映像も素晴らしい。2時間強あるのでじっくり観てほしい。これはほんとうにおもしろかった。語りたくなる映画。