「クレイジー・ハート」などの女優マギー・ギレンホールが長編監督デビューを果たしたヒューマンドラマ。エレナ・フェッランテの小説を基にギレンホール監督が自ら脚本を手がけ、2021年・第78回ベネチア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した。海辺の町へバカンスにやって来た中年女性レイダは、ビーチで見かけた若い母親ニーナと幼い娘の姿に目を奪われる。母娘の関係に動揺したレイダは、かつて自分が母親になったばかりで恐怖と混乱に満ちていた頃の記憶に押しつぶされそうになり、心の中の不気味な世界へと迷い込んでいく。出演は「女王陛下のお気に入り」のオリビア・コールマン、「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソン、「ジュディ 虹の彼方に」のジェシー・バックリー。第94回アカデミー賞ではコールマンの主演女優賞、バックリーの助演女優賞と、脚色賞の計3部門にノミネートされた。Netflixで2021年12月31日から配信。
映画.comより
オリビア・コールマンといえば個人的にはNetflixのドラマ「ザ・クラウン」のエリザベス女王役で、今作でも非常に魅力的で見た目の若い中年女性を演じている。「48歳!?見えないね!」というくだりは何回かあるが、まあ48歳くらいだよなと思うのは決してオリビアが老けていると言いたいわけではなく、貫禄がそう思わせるのだ。
地味で多くを語らない映画って、つまらないと言えばつまらない。でもそれが結果的に映画の神秘性や余白を生むことになりかえって満足度が高まったりする。この映画も、どうやら娘たちの子育てがうまくいかなくてトラウマを抱えている感じの主人公なんだなっていうのはすぐに理解できるが、なにせ一人でバカンスに来ているのでいまいち内心を語る機会がない。同じく子育てノイローゼになっているであろうニーナに勝手に共感してまあまあホラーじみた行動をとる主人公に少し怯えながら、淡々と話は進んでいく。
回想シーンが多く差し込まれ、どんな子育てを送ってきたのかが少しずつ分かるようになる。そして人形、ニーナ、不倫、娘。そのキーワードが少しずつはまっていきラストにつながっていく。決してホラーではないので安心してみてほしい。
ただやはり理解力が及ばず、なぜ人形を、、、とか、なぜ松ぼっくりが?とか、それが何を意味するのかいまいちわかり切れなかったのでどこかで誰かが解説してくれていることを祈る。