ここでは今年最も素晴らしいポップスを発表したアーティストに贈る。

優秀賞

SILENT SIREN

星野源

あいみょん

V6

上白石萌音

Mrs. GREEN APPLE




大賞

ネクライトーキー

斬新な音使い、くたびれるほどのメロディの応酬、そして魅力的なボーカル。売れる条件は揃えた、あとはどこで引っかかるか。ネクライトーキーの戦略は単純明快だがいばらの道だ。そんあアーティストは有象無象にいるからだ。でも彼らが他を出し抜いて一気に人気になれたのは、歌詞がちゃんとロック好きにまで届いた事だと思う。どれだけキャッチーでポップネスな、時には破天荒すぎてナンセンスさすらある音楽でも、伝えたい言葉がひとつひとつ意味がありルーツを照らし出すものだったので、そこに一目置く音楽オタクが多かった。だから彼らは簡単に笑って過ごされなかった。そこにあるロックな精神をきちんと拾ってもらったわけだ。そうなると強い。もっともっといける。そう感じる。分かりやすさは捨てずにロックのアティチュードは持ち続ける。それがネクライトーキーならではの戦略なのだ。

 

総評

ポップスターは音楽界を席巻する。いつの時代もポップな音楽こそが正義である。ポップとはなにか、という議論も尽きないが、誰がポップスターなのかという切り取り方もまた難しい議題である。あいみょんなのか、星野源なのか。あるいは米津玄師か、Official髭男dismか。私は間違いなく星野源を推す。今年出た「POP VIRUS」も「Smae Thing(EP)」も、その力量をいかんなく発揮しているし、それを疑う人間もいないだろう。でも今年はネクライトーキーに託したかった。ロック部門にカテゴライズしてもよかったのだが、それ以上にかれらをポップスターにのし上げたかった。 私はいつでもポップスが好きだ。そこだけはないがしろにしたくない。売れる音楽こそが全てだとは思わないが、売れなきゃ始まらない、という事実も重視している。そこに必要なのはポップさ。来年のポップスター。気になる。

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