ドライブでかけるオシャレな曲はそろそろアップデートしよう

クリスマスソングを更新しよう

に続く更新しようシリーズ第3作。フェスのトリを更新しよう。ちょっと毛色が違うが恐れず言いたいこと言ってみる。

一般の浸透度を考えてみる

日本のロックフェスは多い。多くてダメだ!とは思わないが、多いくせにそんなメンツが変わらないから退屈だ。そして毎年代わり映えがないからなおさら退屈だ。そのくせラインナップが発表されたら、「えーー!フォーリミでてるじゃん!!」とか白々しいことを言い始める。大丈夫、フォーリミはいつも出てる。

だらだら話すつもりはない。フェスのトリがおっさんすぎる。もちろんオッサンベテランバンドがいまだに若者の心を掴んであの巨大なメインステージを埋める力があることはすごいと思っている。そんなこと普通できない。ひとえに彼らの実力と才能であり、アンテナの鈍い更新頻度の低いファンのおかげだ。あなた達ミュージシャンやメディアが教育してこなかった賜物だ。偉い。ベテランに優しい世界だ。

ベテランバンドに、「え?まだやってたの?」とか言うとキレるのはファンの十八番。「むしろ今が全盛期だから」までがセットだ。どれだけ贔屓目に見ても全盛期ではないだろ、というツッコミはご法度である。そんなこと呟いたら即ボコられる。いつも決まって20年前のヒット曲で盛り上がるくせに今が全盛期とはさすがにボケでもしんどい。シングル曲を3年も4年も出してないのに全盛期を主張されても説得力がない。「いやセールスで測れないからロックは」なんて反論は単なる言い訳であり、あまりに内向きな姿勢だ。好きなのは分かった。愛してるのは伝わった。でもよ、そろそろ世間みよーぜ。この国の何パーセントがそのバンド知ってるよ。この国の”音楽好き”の何割がそのバンドの最近の曲知ってるよ。外見ろ。現実見ろ。米津に菅田将暉にヒゲダンにあいみょんだぞ。TWICEにキンプリにランページだぞ。

なんでこういうことが起きるかって、シンプルにひとつ。フェス主催者が保守的だからだ。いまの潮流ではなく、培ってきた関係性ばかり優先してちっとも新しい舵を切ろうとしない。そりゃ音楽も新陳代謝しないよ。するわけない。あんたらが止めてるんだから。客が入ってる以上冒険する必要なんてない、という守りの姿勢が全てを滞らせている。クソ詰まりの業界だ。

というわけで

また口が悪くなってしまった。しまった、ってずいぶん無責任な表現だな。申し訳ない。

その代わりといってはなんだが、今年のフェスのトリを考えてあげよう。この中から選べばよい。実力、人気を加味して、ちょっと冒険だがきっと誰も文句言わない「大抜擢」と評する選出になると思う。

まずは去年の主なフェスでトリを務めたバンドを挙げる。なにが主なフェスかは独断と偏見なので「トリなのに入ってない!」と嘆かないでほしいし、その場合はイレギュラーな形なので、ここに入れるとブレるんだよ分かれよ察しが悪いなバカ。と私に思われてることも頭に入れておいて欲しい。

2019年主要フェスでのトリを務めたミュージシャン

打首獄門同好会 (2004年結成)

ASIAN KUNG-FU GENERATION (1996年結成)

[ALEXANDROS] (2001年結成)

サカナクション (2005年結成)

SEKAI NO OWARI (2007年結成)

10-FEET (2000年結成)

BUMP OF CHICKEN (1996年結成)

UVERworld (2000年結成)

WANIMA (2010年結成)

THE ORAL CIGARETTES (2010年結成)

Dragon Ash (1996年結成)

NUMBER GIRL (1995年結成)

東京スカパラダイスオーケストラ (1985年結成)

クリープハイプ (2001年結成)

KEYTALK (2007年結成)

My Hair is Bad (2008年結成)

MONOEYES (2015年結成)



以上になる。()内の結成年はあくまで参考の数字である。

2020年に相応しいトリ

では私が考える”トリに相応しいミュージシャン”とは何か。すべてに当てはまるわけではないが、まずこれらは言えるだろう。

  1. 10代20代に人気がある
  2. その年にアルバムやシングルをリリースしている
  3. そのシングルやアルバムがいずれかのチャートでめざましい成績を残している
  4. みんなが期待する曲がここ5年以内にリリースされたものである

確かにファンの中では最近の曲も評価されているのだろうが、そんなのは当たり前なわけで(だからファンなんだし)、むしろファンじゃない人たちから何を期待されているかが重要になる。まさか20年前の曲を、しかもそれが稀代のアンセムになっているならともかく、ただの彼らの代表曲にすぎず「知ってるのがそれくらいだから」という理由で期待されるような楽曲しかもたないバンドは、少なくともトリを務める器ではない。おっさんは黙って引っ込んでろのメッセージをぜひ感じ取ってほしい。

そのうえで、私個人の好みも多少混みで、2020年に主要なフェスにてトリを務めるのが相応しいと思えるミュージシャンを項目別に分けてみる。音楽的にありなしも考慮しているので、人気があってもあまりに時代錯誤なダサバンドは除外している。だれとは言わないけど。

超攻め番狂わせのトリ

BiSH
モーニング娘。’20
Half Time Old
Aimer
GENERATIONS from EXILE TRIBE

女性の割り当てが少なすぎるフェス。大抵は女性アイドルグループを忍び込ませておいてお茶を濁しているので、そろそろしっかり時間をかけて地位を向上させていった方がいい。
Half Time Oldは相当キツイけどせっかくauのCMにもなったし、もう一曲当てて夏に滑り込みで今年の顔になれたらすごいよなあという妄想とユーモア込みで。BiSHはそろそろどこかがやってもいいと思う。所詮アイドルって思ってるおっさんがいる限り彼女たちにその大役は任されることはないんだろうけど。


攻めてみてもおもしろいんじゃないか

sumika
superfly
MISIA
クリープハイプ
Mrs. GREEN APPLE
ゲスの極み乙女。
miwa
Perfume
04 Limited Sazabys
UNISON SQUARE GARDEN
back number
MAN WITH A MISSION
Suchmos

Perfumeが過小評価気味ではないかと常に思う。フェス層との相性の問題もあるのかもれないが。ゲスの極み乙女。は普通にトリレベルの人気と知名度とスキルと才能を持っているので正直今の扱いが意味わからない。

大本命・次世代の王道アイコン

あいみょん
Official髭男dism
King Gnu
米津玄師
WANIMA

ここが大本命。これをまずトリにしないとなんにも始まらない。彼らを差し置いてシングルもアルバムも振るわないわ出さないわの偉そうなおじさんをトリにするとか恥ずかしいこと止めてほしい。


トリ以外は格的にあり得ない

SEKAI NO OWARI
椎名林檎
RADWIMPS
星野源
BUMP OF CHICKEN
[ALEXANDROS]
ONE OK ROCK
サカナクション
東京事変
BABYMETAL

時代に求められている人たちで、かつトリ以外はさすがにあり得ない人たち。おそらくギャラも高めだろう、ここから複数ブッキングは相当なフェスでもない限り不可能。ロッキンはとりあえずここから2組選べばいいと思う。


<おまけ>出ないだろうけど出たらトリ以外失礼過ぎる人

宇多田ヒカル
Mr.Children
B’z
etc…

ここはまあレジェンドレベル。そういや数年前のレディクレでB’zをトップバッターに持ってきてたのはすごいと思った。逆にそういうのはあり。


まとめ

ここでのリストは、あくまで順当にいけばこうなるだろうというもので、それぞれのフェスの特色や事情、ミュージシャン側の意向などは汲んでいないので、もちろんいろんな意図・理由があってトリにならないこともあるだろう。ただ、ここを差し置いてトリを任せる合理的な理由が私には見当たらない。それは縁故と呼び、ロビー活動みたいなものだ。
ちなみにここで表記していないミュージシャンは音楽性、時代性を加味してふさわしくないと思ったからで、個人の好みだけで決めたわけではない。もちろん、トリやメインステージでなければぜひ出てほしいバンドばかりなので音楽性を変えろとかバンドを辞めろといった意図はない。

フェスは時代を映す鏡。だから歴代のメンツをみるのがいい時代の振り返りになるわけで。時代にそぐわない音楽をいつまでも演奏しているバンドはトリ・メインステージから退いてもらうことも一つの音楽の新陳代謝なのだ。人気があるならいつまでもぬるま湯につけておいていいなんておかしな話。そのフェスの外側では誰も知らないのに。内輪ノリで楽しむフェスならいいが、仮にも日本を代表するようなフェスがそんな体たらくでは困る。

収益だってそんなことは分かったうえで、もうすこし時代性を反映した、若手に希望を持たせるような大抜擢を期待する。そしたら多分私も行く。例年のようなふざけたメンツだったら行かない。