ホラーは大の苦手であるが、どうしても見たくなる。それは、ストーリーが気になるから。

かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとするが…。

Netflix公式より

ホラーはその性質上、明らかに他のヒューマンドラマやSF、サスペンスとは異なるプロットになる。どうしてそんな怖いことになるのか、ちゃんと整合性を保たせることが、怖さにつながる大切な要素だ。それがなくてはただのびっくり箱と変わらない。そしてその独特なプロットがたまらなく楽しい。

ただ圧倒的に怖い。特にびっくりするのが嫌いだ。通常の英語での大きな音にも反応してしまう自分がホラーに耐えられるはずもなく、半目になりながらこの呪詛もずっと見ていた。

このタイプの「見たら呪われる」系の映画はやはり楽しい。人を選ぶが、特にこの映画は裏切りが凄い、どんでん返しというか巻き込み事故みたいな展開で、怖い思いして頑張って見た甲斐があったなぁと感じた。

そしてもう一つ、ホラーには映像美がある。リングの呪いのテープもそうだが、前衛作品のような美しさと斬新さと抽象性が美しい。今回も仏母が登場するが、そのフォルムの美しさ、そして冒頭から登場する謎のマークの神秘さ。中国の密教と絡み、より神々しさに磨きがかかる。ひたすら唱えさせられる念仏のようなもの。あれは当然フィクションなのだが、本当の呪文を唱えているような響きがある。これぞ自分が求めていたホラー、という感じで大満足だ。

苦手な方は視聴を控えてください

ちなみにホラー展開にしなければならないという性質上、どうしても主人公たちは悪手ばかり行動してしまうので、なんでそうなるのー--!!!という憤りとそれに伴う恐怖は最後の最後までたっぷり味わうことになります。